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米サード・ポイント、ディズニー株取得 自社株買いなど提案
物言う株主(アクティビスト)として知られるダニエル・ローブ氏が率いるヘッジファンド、サード・ポイントは15日、米娯楽大手ウォルト・ディズニーの株式を第2・四半期に新たに取得したと発表した。サード・ポイントは第1・四半期にディズニー株を売却し、ポジションを清算していた。(2022年 ロイター/Charles Platiau)
[15日 ロイター] - 物言う株主(アクティビスト)として知られるダニエル・ローブ氏が率いるヘッジファンド、サード・ポイントは15日、米娯楽大手ウォルト・ディズニーの株式を第2・四半期に新たに取得したと発表した。サード・ポイントは第1・四半期にディズニー株を売却し、ポジションを清算していた。
サード・ポイントは約10億ドルの株式を買い入れ、保有比率は約0.4%。2020年に初めてディズニー株を取得した際よりも低い価格で買い入れた。
ディズニーのチャペック最高経営責任者(CEO)に宛てた書簡で「ディズニーの現在の軌道を信頼しており、直近数週間でディズニー株をかなり取得した」とした。
一方で、スポーツ専門チャンネル「ESPN」のスピンオフ(分離・独立)や自社株買い、新たな役員選任、コスト削減、債務削減などを提案。取締役会を刷新する必要があるとし、「グループとしての才能や経験にギャップがあり、対処しなければならない」と指摘した。取締役候補を特定したとしたが、具体的には明らかにしなかった。
またディズニーが2024年に予定している米ケーブルテレビ(CATV)大手コムキャストからの動画配信サービスHulu(フールー)株式取得を前倒しするよう要請。これによりHuluが「ディズニー+(プラス)」の技術プラットフォームに統合される道が開かれコスト削減が可能になるという。
ディズニーは声明で「全ての投資家の見解を歓迎する」と表明。チャペックCEOの下で増収増益になっていることに言及し、取締役会は「ブランド、消費者向け、テクノロジービジネスに関する重要な専門知識を持ち合わせている」とした。
ディズニーが今月10日に発表した四半期決算は好調。「ディズニー+(プラス)」を含む動画配信サービスの総加入者数は第3・四半期(7月2日まで)末時点で約2億2100万人になり、競合する米ネットフリックスを追い抜いた。ローブ氏が書簡を送ったのは同決算発表後になる。
午後の取引でディズニー株価は2.3%高の124.36ドル。1月からは約21%下落している。