ニュース速報

ビジネス

日経平均は4日続伸、好業績銘柄に買い 2万8000円維持で安心感

2022年08月08日(月)15時32分

 8月8日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比73円37銭高の2万8249円24銭と、4日続伸して取引を終えた。写真は都内にある株価ボード。6月14日撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比73円37銭高の2万8249円24銭と、4日続伸して取引を終えた。好業績企業を買う流れが続いた。好調な米雇用統計を受けて米金融引き締めの加速が再び意識される一方、日経平均は節目の2万8000円台を維持し、投資家の買い安心感につながっているとの指摘もあった。

日経平均は反落してスタートした後、一進一退の展開が続いた。その後は徐々に上げ幅を拡大して一時、2万8279円12銭の高値を付けた。買い一服後は伸び悩んだものの底堅さは維持した。好決算を発表した企業への物色がみられたほか、業種別では鉱業、石油・石炭製品などの上昇が目立った。米雇用統計後、米長期金利は再び上昇傾向となっているが、ハイテク株が崩れる雰囲気はみられなかった。

先週末に公表された米雇用統計は市場予想を大きく上回り、米景気後退懸念はいったん和らいだ。一方で、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め加速も再び意識されているという。

ソニーフィナンシャルグループのシニアエコノミスト・渡辺浩志氏は、足元の市場は景気動向そのものよりも、金融政策がどれだけ景気を冷やすかという点に注目していると指摘し、「良好な雇用統計もマーケットは素直に喜べない状況だ」と話した。

ただ、単月の雇用指標だけでは今後の金融引き締めペースを明確に織り込むのは難しいとの見方も聞かれ、「マーケットは米消費者物価指数(CPI)などを確認してから次の利上げ幅を見極めていくのではないか」(国内信託銀行)という。米CPI公表までは様子見姿勢が強まる可能性があるとの受け止めもあった。

TOPIXは0.22%高の1951.41ポイントで取引を終了。東証プライム市場指数は0.22%高の1004.09ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は2兆7090億1800万円だった。東証33業種では、値上がりは鉱業や石油・石炭製品、金属製品など22業種で、値下がりは保険業や海運業、パルプ・紙など11業種だった。

個別では、東京エレクトロン、第一三共、スズキが堅調。指数寄与度の大きいソフトバンクグループ、ファーストリテイリングは小幅高だった。好決算を発表したレーザーテックや三井松島産業は大きく値上がりした。

プライム市場の騰落数は、値上がり894銘柄(48%)に対し、値下がりが867銘柄(47%)、変わらずは77銘柄(4%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 28249.24 +73.37 28050.09 28,047.08─2

8,279.12

TOPIX 1951.41 +4.24 1939.98 1,939.55─1,

951.53

プライム指数 1004.09 +2.21 998.33 998.16─1,00

4.14

スタンダード指数 992.44 -0.07 992.33 989.91─993.

37

グロース指数 916.24 -12.60 922.21 910.80─923.

49

東証出来高(万株) 112335 東証売買代金(億円 27090.18

)

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

スペースXの米スパイ衛星網構築計画、ノースロップが

ワールド

米高官、ラファ侵攻計画に懸念表明 イスラエルと協議

ワールド

イスラエルの長期格付け、「A+」に引き下げ =S&

ビジネス

米アトランタ連銀総裁、インフレ進展停滞なら利上げに
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中