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午後3時のドルは小幅下落136円前半、株安・米金利低下で
6月30日、午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(136.58/61円)から小幅に下落し、136.35/37円で推移している。写真は米ドル紙幣。2020年5月撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 30日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(136.58/61円)から小幅に下落し、136.35/37円で推移している。日米株安を受けてリスク回避ムードが広がったほか、米長期金利の小幅な低下を背景にドル売り/円買いが強まった。
ドルは朝方に国内輸入企業によるドル買いが入り、一時136.80円まで上昇。ただ、仲値にかけては国内輸出企業によるドル売りに押され、136円半ばでもみ合いとなった。その後は日経平均株価や時間外の米株先物が軟調に推移したことから「リスクを取れず、円が売られにくくなった」(国内金融機関)とみられ、じりじりと軟化した。
ドルは前日一時137.00円と約24年ぶりの高値まで上昇した。大和証券のシニア為替ストラテジスト、多田出健太氏は「四半期末絡みのフロー要因が大きい」と指摘。また、6月の独消費者物価指数(CPI)が下振れたことからユーロが売られ、ドル買いにつながった面もあるという。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が、経済成長より物価対応優先するとの姿勢を示したことから、ドル買いが強まったという見方も出ている。
パウエル議長は29日、FRBの利上げが経済を過度に減速させるリスクはあるものの、消費者の物価上昇期待をあおる持続的な高インフレの方がより大きなリスクという見解を示した。
ステート・ストリート銀行の東京支店・共同支店長、若林徳広氏は、米国の積極的な金融引き締めによる日米金利差の観点や景気後退懸念を背景にドル買い/円売り地合いが続くと指摘し、「目先のポイントである137.50円を抜ければ、140円も視野に入ってくる」との見方を示す。
また、足元のドルは急ピッチで上昇したため、ドルを買えていない市場参加者が多いとみられ、一旦調整売りがでたとしても、押し目買いに支えられ、ドルの下値は固いという。
ユーロ/ドルは1.0453/57ドル。前日に大きく売られた反動から、買い戻しが優勢となった。ただ、大きな反転には至らず、「方向感はでていない」(国内金融機関)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 136.35/37 1.0453/57 142.56/60
午前9時現在 136.61/63 1.0444/48 142.69/73
NY午後5時 136.58/61 1.0439/43 142.61/65