ニュース速報

ビジネス

ノルウェー中銀、20年ぶり大幅利上げ 8月に1.5%へ引き上げの公算

2022年06月23日(木)19時06分

6月23日、ノルウェー中央銀行は政策金利を0.75%から1.25%に50ベーシスポイント(bp)引き上げた。オスロの同中銀前で2018年3月撮影(2022年 ロイター/Gwladys Fouche)

[オスロ 23日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は23日、政策金利を0.75%から1.25%に50ベーシスポイント(bp)引き上げた。

利上げ幅は2002年以降で最大。エコノミストの大半は25bpの利上げを予想していた。

インフレ抑制が狙い。中銀は3月に1.0%への利上げを予想していた。

バーチェ総裁は声明で「理事会の見通しとリスクバランスに関する現在の評価に基づき、政策金利は8月に1.5%までさらに引き上げられる可能性が最も高い」と説明した。

「より大幅な利上げを今行うことでインフレが高止まりするリスクが抑制され、今後急激な引き上げを行う必要性が低下する」と指摘した。

総裁は「今後の利上げ幅が25bpを超える可能性も否定しない」と述べた。

ロイター調査では20人のエコノミストのうち、14人が25bp、6人が50bpの利上げを予想していた。

通貨クローネは対ユーロで上昇し、0823GMT(日本時間午後5時23分)時点では1ユーロ=10.48クローネ。中銀の発表前は10.51クローネだった。

中銀は23年半ばまでに政策金利が3%に上昇する可能性があるとした。従来は23年末までに2.5%に達するとしていた。

ノルディア・マーケッツのチーフアナリスト、Torbjoern Isaksson氏はツイッターへの投稿で「中銀のインフレへの懸念がどれほど大きいかを示している」と指摘した。

キャピタル・エコノミクスは、政策金利が中銀の予測ほど上昇しない可能性が高いとし「金利が来年2.50%でピークに達するとの現在の予想を据え置く。ノルウェーの家計が金利上昇に非常に敏感であることが一因だ。ただ、リスクは上方向にある」と述べた。

中銀は石油・ガス生産を除いたノルウェー本土経済の22年の成長率予想を3月時点の4.1%から3.5%に引き下げた。一方コアインフレ率予想を2.5%から3.2%に引き上げた。23年のインフレ予想は2.4%から3.3%に引き上げた。

コアインフレ率の中期的な目標は2.0%。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

スイス中銀、第1四半期の利益が過去最高 フラン安や

ビジネス

仏エルメス、第1四半期は17%増収 中国好調

ワールド

ロシア凍結資産の利息でウクライナ支援、米提案をG7

ビジネス

北京モーターショー開幕、NEV一色 国内設計のAD
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中