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午前の日経平均は急反落、中国株安など嫌気 直近安値下回る

2021年07月30日(金)11時53分

30日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比373円16銭安の2万7409円26銭となり、急反落した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 30日 ロイター] - 30日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比373円16銭安の2万7409円26銭となり、急反落した。新型コロナウイルスの感染拡大が警戒される中、時間外取引で米株先物が軟化したほか、中国株が反落したことなどが嫌気されている。日経平均は20日に付けた直近安値2万7330円15銭を一時下回った。ただ、時価水準は割安との意識が働いており、徐々に下げ渋る動きとなっている。

29日の米国株式市場は上昇して取引を終了。堅調な米企業決算に加え、第2・四半期の実質国内総生産(GDP)が規模としては新型コロナウイルス禍前の水準を上回ったことが寄与した。ただ、決算発表後にアマゾンが時間外取引で下落。米株先物も軟調に推移している。

これを受けて日本株は売り優勢でスタート。香港、上海両市場が反落するなど悪材料が重なったことから下げ足を速めた。ただ、時価水準は割安感が強いと意識されている。前日に比べて商いが膨らむなど、下値では買いが入り、前場中盤から下げ渋った。

物色面では、第1四半期の決算発表において、サプライズを伴う上方修正銘柄は買われたものの、見通しを据え置いた銘柄に厳しい下げを演じるものが目立つなど「バリュー面で日本株は割安とみられても、それが下げ止まりの要因にはなっていない」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏)という。

TOPIXは0.82%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆2289億1800万円とやや膨らんでいる。東証33業種では、医薬品、その他製品、空運業などの下げが目立ち、値上がりは海運業など4業種にとどまった。

個別では、前日に上方修正を発表しながらファナックが大幅安となり、全体の地合いに悪影響を及ぼしたほか、富士通も急落。半面、キーエンスが大幅上昇した。

東証1部の騰落数は、値上がりが396銘柄、値下がりが1706銘柄、変わらずが81銘柄だった。

ロイター
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