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伊銀ウニクレディト、モンテ・パスキ買収巡り政府と独占的交渉
[ミラノ 29日 ロイター] - イタリアの銀行大手ウニクレディトは29日、同業のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(MPS)の買収に関して政府と独占的に交渉すると発表した。4年前に公的支援で救済されたMPSの脱国有化に道を開く動きとなる。
伊政府はMPSの買い手として、ウニクレディトが最適との見方を以前から示している。MPSは2017年の救済で総額54億ユーロの公的資金を注入され、新たに25億ユーロの資本を必要としている。
何十年もの不健全経営がもたらした法的リスク、不良債権、事業基盤の脆弱(ぜいじゃく)さはMPS売却の足かせになっており、財務省は買い手に十分なインセンティブを用意せざるを得なくなっている。
4月に就任したウニクレディトのオーセル最高経営責任者(CEO)は電話会議で、同社がMPSの「選択された部分」の買収に関して、財務省とタームシート(条件書)に署名したことを明らかにした。その上で「これはデューデリジェンス(資産査定)の始まりにすぎず、交渉はまだ行ってない」と付け加えた。
ただ関係者は、財務省が今夏の後の合意達成を確信しており、買収案は提示済みだとしている。
オーセル氏は、交渉が数週間続き、9月中には決定が出るとの見通しを示した。