ニュース速報

ビジネス

豪当局、金融機関向けに気候変動リスクの管理指針案を公表

2021年04月22日(木)10時26分

オーストラリア健全性規制庁(APRA)は22日、金融機関向けに気候変動関連リスクの管理・公表に関する指針案を公表した。写真は、オーストラリアの干ばつした湖・パママル―湖に上る朝日。2019年9月2日に撮影。(2021年 ロイター/Tracey Nearmy)

[シドニー 22日 ロイター] - オーストラリア健全性規制庁(APRA)は22日、金融機関向けに気候変動関連リスクの管理・公表に関する指針案を公表した。

指針案は銀行、保険会社、年金基金などが対象。新たな要件や義務の設定は含まれなかった。

APRAは、各国の規制当局との協議や金融安定理事会(FSB)が設立した気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の助言に基づき、指針案を策定した。

APRAのバイヤース長官は声明で「リスクの特性を踏まえると、気候変動関連の金融リスクを把握・監視・管理するプロセスは依然開発段階にある」と指摘。

長官は、指針によって、APRAが監督する事業者がビジネス上の特定の判断を指示あるいは阻止されることはないが、その判断について十分な情報を共有し、低炭素経済への移行に伴うリスクと機会を検討することが望ましいとした。

指針案では、金融機関に信用面、金融市場、事業への気候変動リスクの影響を軽減する措置を検討し、報告することを義務付けている。

また、経営陣には気候変動リスクの管理責任を明確にし、取締役会にその責任者を設置することを義務付けている。

APRAは7月31日まで指針案への意見を募り、年内に最終案を公表する予定。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インドネシア中銀、予想外の利上げ 通貨支援へ「先を

ビジネス

超長期中心に日本国債積み増し、利回り1.9%台の3

ビジネス

中国不動産の碧桂園、元建て債3銘柄の初回支払い延期

ビジネス

独IFO業況指数、4月は予想上回り3カ月連続改善 
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 6

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中