ニュース速報

ビジネス

NY市場サマリー(21日)米国株3日ぶり反発、ドル下落 長期金利1.5%台で安定

2021年04月22日(木)07時25分

[21日 ロイター] -

<為替> ニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対し下落。序盤の取引では、オーバーナイト取引で付けた7週間ぶり安値から切り返したものの、カナダ銀行(中央銀行)が来年にも利上げに踏み切る可能性を示唆したことを受け、下げに転じた。

カナダ中銀は21日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を過去最低水準の0.25%に据え置いた。ただ、2022年の利上げの可能性をほのめかしたほか、週間の国債の純買い入れ目標縮小を決定した。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.1%安。一時は0.24%上昇していた。

米ドル/カナダドルは約1%下落した。

他の資源国通貨も上昇。豪ドルとニュージーランドドルは米ドルに対し約0.5%上昇した。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米金融・債券市場では国債利回りがレンジ内で安定して推移。注目されていた20年債入札は底堅い結果となった。

最高落札利回りは2.144%。応札倍率は2.42倍。債券ディーラーや大手ファンドマネジャーを含む直接入札者の落札比率は20.2%と、平均を5%ポイント上回り、過去1年間の入札で初めて20%の大台を超えた。

こうした中、カナダ銀行(中央銀行)は21日、政策金利を過去最低水準の0.25%に据え置く一方、経済見通しを大幅に引き上げたほか、経済のスラック(需給の緩み)の吸収は2022年下半期になると述べ、来年にも利上げに踏み切る可能性を示唆した。毎週の国債の純買い入れ目標を30億カナダドル(24億米ドル)とし、従来の40億カナダドルから縮小することも決定した。

米株式相場は反発。ダウ工業株30種は300ドル以上、値上がりした。

10年債利回りは1.559%とほぼ横ばい。今週は1.552─1.633%のレンジで推移している。3月30日には1.776%まで急伸した。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 米国株式市場は3日ぶりに反発して終了した。動画配信サービス大手ネットフリックスが軟調な決算を受け売られたものの、景気回復の恩恵を受けやすい銘柄を中心に幅広く上昇した。

ネットフリックスは前日発表した第1・四半期決算で新規有料契約件数が市場予想を下回ったことを嫌気し、7.4%下落した。

ただ、全般的に相場は終日上向き、取引終盤にかけてナスダック総合の上昇率がS&P総合500種指数を上回った。

業種別ではS&P500の主要11部門中9部門が上昇。通信サービスと公益事業は下落した。

景気に敏感なバリュー株の上昇率が1.1%と、グロース株の0.8%を上回った。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米長期金利の落ち着きを眺めて買われ、続伸した。

長期金利の指標となる10年物米国債利回りはこの日、1.57%近辺と、前日とほぼ同水準で推移。数カ月にわたり長期金利上昇が金塊の重しとなっていたが、最近の米金利の落ち着きを背景に買いが優勢となった。世界的な新型コロナウイルスの感染者増加をめぐる警戒感の高まりも安全資産として金を買う動きを促した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、新型コロナウイルスの新規感染者が世界的に再拡大する中、需給不均衡に対する懸念が広がり、下落した。

世界3位の石油輸入国であるインドなどで新型コロナの新規感染者が急速に再拡大。これを受けて、エネルギー需要見通しに警戒感が強まり、原油が売られた。さらに、EIAが発表した週間在庫統計では、原油在庫が前週比60万バレル増と、市場予想(ロイター拡大版調査)の300万バレル減に反して積み増しとなり、需給の不均衡に警戒感が広がった。ガソリン在庫は10万バレル増(同予想50万バレル増)、ディスティレート(留出油)は110万バレル減(同100万バレル減)だった。

イラン核合意の当事国である英仏独中ロとイラン、欧州連合(EU)は20日、合意再建を目指し、ウィーンで次官級の合同委員会を開催。来週に合同委を再開することで合意した。対イラン制裁が解除され、イラン産原油の輸出が再開されるかどうか、市場は協議の行方に注目している。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 108.05/108.08

始値 108.13

高値 108.19

安値 107.98

ユーロ/ドル NY終値 1.2033/1.2037

始値 1.2009

高値 1.2038

安値 1.2000

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 91*25.00 2.2550%

前営業日終値 91*22.00 2.2600%

10年債(指標銘柄) 17時05分 96*02.00 1.5590%

前営業日終値 96*01.00 1.5620%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*24.25 0.8001%

前営業日終値 99*25.00 0.7950%

2年債(指標銘柄) 17時00分 99*30.50 0.1492%

前営業日終値 99*30.25 0.1530%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34137.31 +316.01 +0.93

前営業日終値 33821.30

ナスダック総合 13950.22 +163.95 +1.19

前営業日終値 13786.27

S&P総合500種 4173.42 +38.48 +0.93

前営業日終値 4134.94

COMEX金 6月限 1793.1 +14.7

前営業日終値 1778.4

COMEX銀 5月限 2657.0 +73.0

前営業日終値 2584.0

北海ブレント 6月限 65.32 ‐1.25

前営業日終値 66.57

米WTI先物 6月限 61.35 ‐1.32

前営業日終値 62.67

CRB商品指数 193.6606 ‐0.1185

前営業日終値 193.7791

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ホンダ、旭化成と電池部材の生産で協業 カナダの新工

ビジネス

米家電ワールプール、世界で約1000人削減へ 今年

ビジネス

ゴールドマンとBofAの株主総会、会長・CEO分離

ワールド

日米の宇宙非核決議案にロシアが拒否権、国連安保理
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中