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中国警察、英BP合弁会社幹部らを拘束 不法燃料取引の疑い
[シンガポール 20日 ロイター] - 中国南部・広東省の警察当局は、不法燃料取引の疑いに関する調査に絡み、英石油大手BPの合弁会社「広東オイル・プロダクツ・デベロップメント」の幹部2人(取引担当)を含め、複数の身柄を拘束した。3人の関係筋が明らかにした。
広東省は、中国最大の燃料消費地域。同省は今年2月、ディーゼル油混合に幅広く使用される製油副産物、ライトサイクルオイル(LCO)に関し、2018─20年に疑いのあった不法取引の調査を開始した。
広東オイル・プロダクツ・デベロップメントは、BPが40%、広東省の国営企業が60%出資する合弁会社。燃料取引と貯蔵施設の運営を手掛ける。
広東オイル・プロダクツ・デベロップメントの幹部は、一部のスタッフが「警察の調査に協力している」と述べ、それ以上のコメントを控えた。
中国税関統計によると、20年のLCO輸入は過去最高の約1600万トンと、前年比でほぼ倍増した。貿易業者がディーゼル油に混合するLCOを輸入し、税金の抜け道を利用したとみられている。
業界筋によると、LCOはディーゼル油と同品質の製油品。中国政府はディーゼル油に1バレル=29ドルの消費税を課している。しかし、LCOは対象外とされているため、貿易取引では魅力的な製油品とされている。