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米BofA、第1四半期は利益倍増 景気の先行き楽観
[15日 ロイター] - 米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)が15日発表した第1・四半期決算は、利益が倍増し、市場予想を上回った。景気見通し改善に伴い、貸倒引当金を27億ドル戻し入れたことが利益押し上げに寄与した。最近のボラティリティーの高まりを追い風に市場関連部門も好調だった。
利益は76億ドル(1株当たり0.86ドル)。前年同期は35億ドル(同0.40ドル)だった。
オッペンハイマーの算出によると、引当金戻し入れや特別項目を除く1株利益は0.67ドル。
リフィニティブのまとめたアナリストの1株利益予想は0.66ドルだった。
最大部門のコンシューマーバンキング部門の利益は49%急増したものの、低金利などの影響で減収となった。
国際市場部門の調整後利益は39%増、調整後収入も増加した。債券・株式トレーディングが好調だったほか、引受手数料が増加した。
250億ドル規模の自社株買い計画も発表。米連邦準備理事会(FRB)が大手行に対する自社株買い禁止を解除してから初めて。FRBは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受け、十分な資本を確保することを目的に大手行の自社株買いや配当支払いを制限していた。
<景気の先行き楽観>
同行の幹部は、個人消費の動向や市場の活況を踏まえ、景気の先行きに楽観的な見方を示した。
同行では個人顧客が銀行預金を増やしており、余剰資金の一部は債務の返済や投資に充てられている。政府の刺激策に加え、ワクチン接種の進展で企業活動が再開されたことが寄与した。
個人消費は新型コロナ流行前の水準を上回っており、同行の個人の投資口座は記録的な水準に達している。
同行幹部によると、景気の回復が予想通りに進み、経済生産の拡大と失業率低下につながれば、同行の利益は拡大する見込み。
ブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会議で「景気の回復が加速している」と発言。
ポール・ドノフリオ最高財務責任者(CFO)は、景気の回復に伴い、今後数四半期でさらに貸倒引当金を戻し入れるとの見通しを示した。融資需要や金利を基に計算すると、年内にさらに10億ドルの純利ざやを確保できる可能性があるという。
アナリストは、BofAが今後さらに成長するとの見方を示している。
*今後の見通しなどを追加しました。