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英中銀、温暖化助長企業からの社債購入停止を 議員訴え
英議会の一部議員は25日、イングランド銀行(英中央銀行)に対して、温暖化を加速させる事業を行う企業からの社債購入を止めるよう求めた。写真は同中銀があるロンドン金融街。昨年11月5日に撮影。(2021年 ロイター/John Sibley)
[ロンドン 25日 ロイター] - 英議会の一部議員は25日、イングランド銀行(英中央銀行)に対して、温暖化を加速させる事業を行う企業からの社債購入をやめるよう求めた。
英中銀は昨年、新型コロナウイルス感染拡大の打撃を受けた経済を下支えするため積極的に社債購入を行い、中銀の社債保有は200億ポンド(270億ドル)と2倍に拡大した。
下院の環境監査委員会は、中銀のベイリー総裁に書簡を送り、二酸化炭素(CO2)排出量の多いエネルギー企業などの社債を購入することは、温暖化対策への政府の取り組みに反すると指摘した。同委員会は、企業などが地球温暖化に与える影響を調査している。
委員会のフィリップ・ダン委員長は書簡で「社債購入プログラムをパリ協定の目標に沿った形にすることが急務だ」と指摘。今年の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)開催国として、中銀は良い見本を示すべきだとの考えを示した。
英中銀は声明で、気候変動が戦略的優先課題であると強調した上で、今後一段と詳細な回答を提供していくと表明。「われわれは、気候関連の金融リスクに関する大手銀や保険各社のストレステスト(健全性審査)から、金融システムのグリーン化に向けた中央銀行ネットワークとの国際的な作業に至るまで、気候変動に関する野心的な作業計画を有している」と述べた。
*内容を追加しました。