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日経平均は続落、緊急事態宣言再発令の検討が重し

2021年01月04日(月)16時38分

 1月4日、東京株式市場で日経平均は続落した。都内で撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落した。新型コロナウイルスの感染再拡大に歯止めがかからない中、政府が首都圏の1都3県を対象に緊急事態宣言を再発令する検討に入ったと伝わり、日経平均は軟調な展開となった。

日経平均は、12月31日の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを引き継ぎ、朝方は堅調にスタートした。だが、その後は緊急事態宣言再発令への警戒感から、一時400円を超えるマイナスとなり、株価は乱高下した。後場に入ってからは下げ幅を縮小したものの、安値圏で推移した。

TOPIXは0.56%安で取引を終了。東証1部の売買代金は1兆9441億円と薄商い。東証33業種中では情報・通信業、電気・ガス業以外の31業種で値下がりとなり、空運業、陸運業、不動産業などが値下がり率上位に入った。

菅義偉首相は4日午前の記者会見で、首都圏の1都3県で新型コロナウイルス感染者数が急増する現状を踏まえ、緊急事態宣言の再発令を検討すると表明した。政府はこれまで緊急事態宣言の再発令に慎重な姿勢をとっていたため、市場参加者の間では、緊急事態宣言再発令の検討は予想外との声が聞かれた。

また、緊急事態宣言の全容は明らかになっていないものの、昨年4月に比べて経済活動への影響は限定的とみられており、「国内企業全体に重しとなるよりは、国内サービス業を中心に逆風となる可能性が高いのではないか」(SMBC信託銀行・投資調査部長、山口真弘氏)との指摘も出ていた。

個別では、神栄がストップ高となり東証1部の値上がり率トップ。 同社は、今年1月から医薬品や食品などの保管・輸送時の温湿度管理に対応する温度ロガーと温湿度ロガーを発売すると昨年10月に発表しており、ワクチン関連銘柄として物色された。

一方、緊急事態宣言再発令が警戒され、小田急電鉄など鉄道株が軟調な動きとなったほか、コロワイドなど外食株も値下がりした。

東証1部の騰落数は、値上がり495銘柄に対し、値下がりが1629銘柄、変わらずが63銘柄だった。

日経平均

終値      27258.38 -185.79

寄り付き    27575.57

安値/高値   27042.32─27602.11

TOPIX

終値       1794.59 -10.09

寄り付き     1810.45

安値/高値    1776.60─1811.68

東証出来高(万株) 95648

東証売買代金(億円) 19441.97

ロイター
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