ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は反落、週末の手仕舞い売り 円高も重し

2020年12月04日(金)12時09分

 12月4日 午前の東京株式市場で日経平均は前営業日比118円90銭安の2万6690円47銭となり、反落した。写真は東京証券取引所。10月2日、東京で撮影(2020年 時事通信)

[東京 4日 ロイター] - 4日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比118円90銭安の2万6690円47銭となり、反落した。オーバーナイトの米国株式市場はまちまち。きょうは米雇用統計を控えた週末であることや、為替のドル/円が円高傾向となっていることが重しとなり、日経平均は前場を通してマイナス圏での推移となった。

3日の米国株式市場で、S&P総合500は製薬大手ファイザーが新型コロナウイルスワクチンの初期出荷目標を削減したとの報道が嫌気され、反落。一方、ナスダック総合はテスラ主導で最高値を更新、ダウは3日続伸となった。

日経平均は前営業日比112円11銭安の2万6697円26銭で寄り付いた後下げ幅を縮小する場面がみられたが、再び下落基調となり、前場を通して軟調な展開となった。全体的な値動きにも乏しく、日経平均の前場の上下値幅は約153円にとどまった。

ニッセイ基礎研究所のチーフ株式ストラテジスト、井出真吾氏は「きょうは米雇用統計を控えた週末であることに加え、為替の円高が嫌気されており、売り優勢となっているが、ポジション調整の範囲内」との見方を示した。ファイザーの初期出荷目標削減について、同氏は「日経平均は朝方下げ幅を縮小した場面がみられたことを踏まえると、米国市場ほど嫌気されていない。むしろ、これからはワクチン普及がターニングポイントとなり、期待で買って現実で売るといったリスクが考えられるのではないか」という。

TOPIXは0.20%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆1460億4800万円となった。東証33業種では、空運業、情報・通信業、サービス業などの20業種が値下がり。半面、鉄鋼、繊維業、食料品などの13業種は値上がりした。

個別では、デンソーが6.35%高となり、年初来高値を更新。日経平均を約12円押し上げる要因となった。経済産業省が2020年代後半に自動車に温暖化ガスの排出枠取引制度を導入する検討に入ったとの報道が材料視された。市場では「同社はハイブリッド車を構成する部品の多くを製造しており、自動車の電動化の流れが追い風となっている」(国内証券)との声が聞かれた。

東証1部の騰落数は、値上がり680銘柄に対し、値下がりが1413銘柄、変わらずが82銘柄だった。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中