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ECB副総裁、ユーロ圏インフレ率見通しの引き下げを示唆
11月28日、欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁(写真)は新聞のインタビューで、ユーロ圏のインフレ率は今年低下を続け、2021年も当初予想より緩やかな上昇になるとのECBの見通しを示した。ベルリンで9月代表撮影(2020年 ロイター)
[フランクフルト 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は、28日付の新聞のインタビューで、ユーロ圏のインフレ率は今年低下を続け、2021年も当初予想より緩やかな上昇になるとのECBの見通しを示した。
ECBは新たな予想と景気刺激策を12月10日に発表する。デギンドス副総裁の発言は、今年と来年のインフレ率予想の引き下げと、2022年についても引き下げが視野にあることを示唆している。
デギンドス氏はフィンランドのヘルシンギン・サノマット紙に「インフレ率は年内はマイナスで、来年はプラスになる。全般的には、2021年は1%近く、22年には1.2%か1.3%に向けて上昇する」と述べた。
第4・四半期のユーロ圏経済はマイナス成長との見通しを確認する一方、新型コロナワクチンへの期待で見通しはより明るいと発言。
「年末時点で前期比マイナスというのが最も現実的なシナリオだ。しかし中期的見通しは、ワクチンのニュースで希望が広がりより明るくなっている」と述べた。
9月時点のECBの見通しは、インフレ上昇率は20年が0.3%、21年は1.0%、22年は1.3%。実質GDP伸び率の見通しは今年がマイナス8%、21年は5%、22年は3.2%だった。