ニュース速報

ビジネス

バイデン氏、米CEA委員長にラウズ氏指名 30日にも公表=関係筋

2020年11月30日(月)14時03分

 11月29日、関係筋は米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領が30日にも経済チームの陣容を発表すると明らかにした。デラウェア州ウィルミントンで24日撮影(2020年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン/ウィルミントン (米デラウェア州) 29日 ロイター] - 関係筋は米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領が30日にも経済チームの陣容を発表すると明らかにした。大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長にプリンストン大学の労働経済学専門エコノミスト、セシリア・ラウズ氏を指名すると述べた。

同氏はオバマ政権時代にCEAのメンバーだった。

行政管理予算局(OMB)のトップには、中道左派のシンクタンク「アメリカ進歩センター」のニーラ・タンデン最高経営責任者(CEO)を充てるという。

両氏の指名については米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が29日、関係筋の話として報じていた。

関係者によると、財務長官に起用する予定のジャネット・イエレン氏を支える次期財務副長官には、オバマ政権時代に経済顧問を務めたワリー・アデイェモ氏を充てる。

エコノミストのジャレッド・バーンスタイン氏とヘザー・ブシェイ氏もCEAメンバーとして起用するという。

また米紙ニューヨーク・タイムズは29日、オバマ政権でホワイトハウス顧問を務めたブライアン・ディーズ氏が国家経済会議(NEC)委員長に就任すると報じた。

中道派民主党系シンクタンクのサード・ウェイの共同創業者、マット・ベネット氏は経済チームの陣容はこれまでのところ「幅広い多様性、深い見識、ワシントンでの長い経験」が備わっていると指摘。「高い能力と健全な判断力が復活する」とした。

ただ、急進派の一部は世界最大の資産運用会社ブラックロックの幹部であるディーズ氏の起用を批判。

政府における企業の影響力を調査する「回転ドア・プロジェクト」のディレクター、ジェフ・ハウザー氏は、政府の政策決定はブラックロックにも大きく関係しているため、ディーズ氏は一部の職務について関与しないという立場を取るか「利益相反を顧みずに進めるかどちらかになるだろう」と述べた。

また、タンデン氏は2016年の民主党の大統領候補指名争いでヒラリー・クリントン氏を支持し、バーニー・サンダース上院議員支持を訴える急進派と口論を繰り広げた経緯があるため、左派の批判を受ける公算が大きい。

バイデン氏の陣営は29日、バイデン氏が30日から国家機密情報が記された「大統領日報」を受け取ることを確認した。

大統領選での敗北を認めていないトランプ大統領は数週間にわたってバイデン氏に機密情報を提供することを拒否してきた。大統領日報の共有は最高機密に関する責任を新政権に移す最初のステップとなる。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

スペイン首相が辞任の可能性示唆、妻の汚職疑惑巡り裁

ビジネス

米国株式市場=まちまち、好業績に期待 利回り上昇は

ビジネス

フォード、第2四半期利益が予想上回る ハイブリッド

ビジネス

NY外為市場=ドル一時155円台前半、介入の兆候を
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 8

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中