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午後3時のドルは105円前半、ユーロ高/ドル安に押される

2020年10月21日(水)16時00分

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の105円前半。ドルの下落は、対ユーロや英ポンドなどの欧州通貨や人民元に対してまず顕著となり、こうしたドル安の流れがドル/円に波及する格好で下値を切り下げた。写真は、ロンドンの外貨両替所に表示された交換レート。2019年7月31日に撮影。(2020年 ロイター/Toby Melville)

[東京 21日 ロイター] -

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 105.29/31 1.1844/48 124.72/76

午前9時現在 105.47/49 1.1827/31 124.75/79

NY午後5時 105.49/52 1.1821/25 124.71/75

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の105円前半。ドルは前日のニューヨーク市場で反落した流れを引き継いで軟化。ドルの下落は、対ユーロや英ポンドなどの欧州通貨や人民元に対してまず顕著となり、こうしたドル安の流れがドル/円に波及する格好で下値を切り下げた。

ドルは朝方に高値105.52円をつけた後、じり安の展開となった。午前の取引では実需によるドル売りが目立ったが、午後に入ってユーロや英ポンドが一段高となり、欧州通貨高/ドル安の流れがドル/円を下方向に圧迫した。

オフショア人民元は一時1ドル=6.62元後半まで上昇し、2018年7月以来の高値を付けた。

市場では「午前は実需のドル売りも出ていたが、午後は対ユーロでドル安が進行していることが一番大きな要因だ。また、人民元高/ドル安もドル売りの流れにつながっている」(外為アナリスト)との見方が聞かれた。

前日のニューヨーク市場では、朝方にドルが一時105.75円まで上昇したが、その後、米国の追加経済対策が合意に近づいているとの思惑でリスクオンムードが広がったことや、欧州連合(EU)が初めて発行したソーシャルボンドが投資家に人気を博したことによるユーロ買いなどで、ドルは間もなく反落に転じた。[nL4N2HB2EI]

最近の外為市場では、リスクオンムードが広がるとドルや円などがまず売られ、ユーロなどが買い進まれる傾向が顕著だ。

ユーロを巡っては「ソーシャルボンドが大人気だったことで、ユーロ圏の景気の先行きに対する楽観的な見方が広がった」(国内銀)という。

ユーロ/ドルは1.1850ドルまで上昇し、前日海外の高値を上抜け、9月21日以来の高値をつけた。「久々の1.18ドル乗せで、テクニカル的にも買いが入りやすくなってきた」(トレーダー)という。

ユーロ/円は124円後半で堅調だったが、対ドルでのユーロ高と、対ドルでの円高の綱引きとなった結果、前日の高値125円ちょうどには届かなかった。

前日まで7日続落の豪ドルは、現在も74円前半と1カ月ぶり安値圏で、上値の重い展開が続いている。

豪債券市場では、10年債利回りが0.75%前半まで低下。米10年債利回りは0.8%台へ上昇しており、半年ぶりに両者の水準が逆転した。

豪は「11月の追加緩和がほぼ確実」(外銀)な情勢で、金利面からも豪ドルの支援材料は乏しい。

(為替マーケットチーム)

ロイター
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