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米マラソン、全社的な人員削減を開始=関係筋

2020年09月30日(水)08時47分

[ヒューストン 29日 ロイター] - 米石油精製最大手のマラソン・ペトロリアムが29日、全社的な人員削減を開始したことが事情に詳しい複数の関係者の話で明らかになった。新型コロナウイルスの世界的流行による自動車燃料の需要低迷が背景にある。

コロナ感染拡大抑制のための封鎖措置や、在宅勤務の広がりを受けて燃料消費が落ち込んでいることから、米国の石油精製各社の最近の決算は大幅な赤字となっている。需要低迷で製油所の稼働率を80%未満に抑えているため、収益率が一段と圧迫されている。

マラソンの広報担当は文書で、幹部らが「今年の早い段階で発表した、短期・長期的な成功のためのマラソン・ペトロリアム強化措置について従業員と対話している」と説明した。具体的な措置についてはコメントを控えた。

オハイオ州に本社を置く同社は、業績を改善するため一部事業部門の売却に動いている。12月31日時点の従業員数は6万人だったが、その3分の2はセブン&アイ・ホールディングス<3382.T>傘下の米セブン-イレブンへの売却が決まっている小売事業に所属している。

関係筋によると、テキサス州ガルベストン湾にある同社のプラントでは29日正午までに従業員約60人が解雇され、ロサンゼルスの製油所でも60人が解雇されたという。

1人の関係者によると、ガルベストン湾のプラントでは今週いっぱいで最大100人が削減される可能性があり、一連の人員削減が終了するまでには最大200人に上るかもしれないという。

マラソンは8月にカリフォルニア州とニューメキシコ州の製油所の閉鎖手続きを開始し、800人を削減。関係者の1人によると、今回の削減は全社的なものだという。

リフィニティブのIBESデータによると、11月2日発表予定の第3・四半期決算は6億2300万ドルの赤字が見込まれている。上半期には92億ドルの赤字を計上しており、その大半が減損処理費用だった。

ロイター
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