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ディズニー、4─6月はコロナ響き赤字転落 調整後は黒字で株価上昇

2020年08月05日(水)07時50分

米娯楽大手ウォルト・ディズニーが4日発表した第3・四半期(6月27日まで)決算は赤字に転落した。3月撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic)

[4日 ロイター] - 米娯楽大手ウォルト・ディズニーが4日発表した第3・四半期(6月27日まで)決算は赤字に転落した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴い、テーマパークの閉鎖や映画公開の延期を余儀なくされたことが響いた。

ただ、調整後ベースで黒字を確保したことから、株価は引け後の時間外取引で5%上昇した。

パンデミックに伴うロックダウン(都市封鎖)措置を背景に、動画配信サービス「ディズニー・プラス」の契約者数も増加した。

継続事業ベースの純損失は47億2000万ドル(1株当り2.61ドル)。前年同期は14億3000万ドル(同0.79ドル)の黒字だった。

調整後の1株損益は0.08ドルの黒字で、0.64ドルの赤字を見込んでいた市場予想に反して黒字を確保した。

売上高は前年同期比42%減の117億8000万ドルで、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の123億7000万ドルを下回った。

テーマパーク・コンシューマープロダクツ部門の営業損失は19億6000万ドル。世界で運営するテーマパークの6カ所中4カ所で営業が再開されたものの、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)の維持などによって、入場者数は制限されている。

ディズニー・プラスを含むダイレクト・トゥ・コンシューマー・アンド・インターナショナル部門も7億0600万ドルの営業損失を計上。損失額は前年同期の5億6200万ドルから拡大した。

ボブ・チャペック最高経営責任者(CEO)はアナリスト会見で、ディズニー・プラスの契約者数が8月3日時点で6050万人に達したと述べた。5月4日時点では5450万人だった。

映画部門は営業利益が16%減の6億6800万ドルとなった。ディズニーは新型コロナの影響で「ムーラン」など映画の公開延期を余儀なくされている。[nL3N2EV0Z9]

同社は無期延期としていたムーランについて、9月4日にディズニー・プラス上で消費者に直接公開すると発表した。1回限りの措置であり、戦略転換ではないと強調した。

ESPNやディズニーチャンネルを含むメディア・ネットワーク部門では営業利益が48%増の31億5000万ドルとなった。

*内容を追加し、チャンネルを変更しました。

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