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EU、英金融機関の市場アクセスはルールの相違で判断へ
欧州連合(EU)の欧州委員会は8日、英国による将来的なEU金融市場へのアクセスについて、英国のルールが域内とどれだけ違うものになるかを考慮に入れる必要があると述べた。ロンドンの金融街シティで2018年11月撮影(2020年 ロイター/TOBY MELVILLE)
[ロンドン 8日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は8日、英国による将来的なEU金融市場へのアクセスについて、英国のルールが域内とどれだけ違うものになるかを考慮に入れる必要があると述べた。
英国は1月のEU離脱後、年内の移行期間はEU市場への完全なアクセスを維持しているが、来年以降のアクセスを巡り6月末の交渉期限に合意できなかった。
今後のアクセスは、EUが英国側の金融ルールについて域内と同等または十分に整合性が保たれていると判断するかどうかにかかっている。
欧州委のアンドレア・ベルトラメッロ氏は、業界団体のオンラインイベントで「将来を見据えたアプローチを取り、英国が将来の金融規制についてどのような意図を持っているのかを十分に理解する必要がある」と述べた。
ロンドン証券取引所のクリアリングハウス(清算機関)は、ユーロ建て金利スワップの90%以上を清算しており、顧客が12月までに英国外へのポジション移動を迫られる状況を回避するには、9月までにEU市場へのアクセスを確定する必要があり、さもないと市場の安定性が損なわれる恐れがあると述べた。
ベルトラメッロ氏は「状況には非常に配慮しており、金融安定リスクに対処するために必要な措置を取るつもりだ」と述べた。