ニュース速報

ビジネス

自民経済対策、最低で財政20兆円・事業規模60兆円を提言

2020年03月30日(月)19時10分

3月30日、自民党は経済成長戦略本部・新型コロナウイルス関連肺炎対策本部合同会議を開催し、コロナショックへの経済対策として財政支出で20兆円、事業規模で60兆円との提言をまとめた。都内で29日撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 30日 ロイター] - 自民党は30日、経済成長戦略本部・新型コロナウイルス関連肺炎対策本部合同会議を開催し、コロナショックへの経済対策として財政支出で20兆円、事業規模で60兆円との提言をまとめた。

会見した岸田文雄政調会長によると、これらの額は最低ライン。31日開催される政調審議会で、今後のさらなる経済対策も加味すれば事業規模は100兆円も視野に入るとの方向性を踏まえ、表現を検討するという。

岸田会長は規模を決めるにあたり米国など他の主要国が国内総生産(GDP)の1割程度を掲げている点も考慮したと説明。2019年末に政府が打ち出した経済対策の事業規模26兆円と60兆円を合算すれば、日本のGDPの16―17%となり「米国などと比較して遜色ない」と強調した。

<消費税率引き下げの声、党内に多数>

合同会議では多くの自民党議員から消費税率の引き下げを求める声が上がっており、今後、党の税制調査会で議論する。岸田会長は個人的見解として「消費税は基幹税であり、引き下げると感染終息後の平時に戻すのが難しい」と指摘。先週末まで官邸で開催された経済対策策定にあたる民間有識者ヒヤリングでも「消費税率引き下げよりも現金給付を求める声が多かった」と説明した。

現金給付についても、会議では全国民への給付を求める声が複数出たが、「範囲、額については、引き続き政府と調整を続けていく」とした。

(竹本能文)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国GDP、第1四半期は前年比5.3%増で予想上回

ワールド

米下院、ウクライナ・イスラエル支援を別個に審議へ

ビジネス

中国新築住宅価格、3月は前年比-2.2% 15年8

ビジネス

仏BNPパリバ、中国で全額出資の証券会社 3年がか
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 5

    キャサリン妃は最高のお手本...すでに「完璧なカーテ…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    金価格、今年2倍超に高騰か──スイスの著名ストラテジ…

  • 8

    イスラエル国民、初のイラン直接攻撃に動揺 戦火拡…

  • 9

    甲羅を背負ってるみたい...ロシア軍「カメ型」戦車が…

  • 10

    中国の「過剰生産」よりも「貯蓄志向」のほうが問題.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入、強烈な爆発で「木端微塵」に...ウクライナが映像公開

  • 4

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 5

    ドイツ空軍ユーロファイター、緊迫のバルト海でロシ…

  • 6

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 7

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 8

    金価格、今年2倍超に高騰か──スイスの著名ストラテジ…

  • 9

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 10

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中