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新型肺炎で米金融緩和観測高まる、9月までに75bp利下げも
新型コロナウイルスの感染拡大の影響から米経済を守るために、連邦準備理事会(FRB)が早くて来月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決定するとの観測が金融市場で高まっている。ワシントンの 米連邦準備理事会(FRB)で昨年3月撮影(2020年 ロイター/Leah Millis)
[27日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染拡大の影響から米経済を守るために連邦準備理事会(FRB)が早ければ来月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを再開し、9月までに計75ベーシスポイント(bp)引き下げるとの観測が27日の金融市場で高まった。
CMEグループのフェドウオッチによると、FRBは約76%の確率で、3月17─18日のFOMCを起点に9月までに計75bpの利下げを行うと市場は織り込んでいる。
市場の予想通りの利下げが実施された場合、フェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標は2017年以来初めて1%を割り込むことになる。
26日時点では、3月の利下げ確率は33%にとどまっていた。ただその後、イラン、イタリアなどで新型ウイルス感染者が、発生源である中国を上回るペースで増加したことが報告され、世界各国の首脳は対策強化に動いた。
FRBは昨年3回の利下げを実施し、現在は見通しに「大幅な変更」がない限り追加措置は取らない姿勢を示している。FRB当局者もこれまでのところ様子見姿勢を示しており、近い将来の利下げは今のところ示唆されていない。
BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、ジョン・ヒル氏は「FRBは経済指標に依存するとしているが、市場心理の方向に傾く可能性がある」と述べた。
*内容を更新しました。