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FRB、景気後退に備え迅速かつ強力な措置を=ブレイナード理事
21日、米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は、金利やインフレ率が低水準で、労働市場の変化に対する感応度が過去と比べて低下していることを考慮すると、FRBは将来の景気後退に対応するために予防的かつ積極的な措置が必要になるとの見方を示した。写真はブレイナード理事。2017年3月撮影(2020年 ロイター/Brian Snyder)
[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は21日、金利やインフレ率が低水準で、労働市場の変化に対する感応度が過去と比べて低下していることを考慮すると、FRBは将来の景気後退に対応するために予防的かつ積極的な措置が必要になるとの見方を示した。
ブレイナード理事はシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスの年次討論会向けの準備原稿で、「危機から得た教訓は、完全雇用とインフレ目標が達成されるまで下限での政策金利維持にコミットすることだ」と指摘。「このフォワード・ガイダンスは短期国債利回りに上限を設定することにより強化される可能性がある」とした。
また「ショックにより政策金利が下限に押し下げられるとみられる場合でも、緩和を提供するためにより広範な政策を予防的に導入することを事前に明確にする必要がある」と言及。「同時に、長い期間をかけて最大雇用と2%の平均インフレ率を無事に達成する戦略を採用することも重要だ」とし、平均して2%の達成を目指す柔軟な平均インフレ目標という戦略をFRBが採用することを支持するとした。
理事は他のFRB当局者と同様、景気後退時には金融政策だけでは十分ではない可能性があるため、財政政策を強化するよう求めた。