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前場の日経平均は反発、米国株高と円安を好感 上値は重い
1月29日、前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比109円81銭高の2万3325円52銭となり、3日ぶりに反発。前日の米国株高と為替の円安を好感した。写真は東京証券取引所で2011年3月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 29日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比109円81銭高の2万3325円52銭となり、3日ぶりに反発。前日の米国株高と為替の円安を好感した。ただ、新型肺炎の感染拡大が依然として警戒されているため、上値は限定的だ。
中国国家衛生健康委員会は29日、湖北省武漢市を震源とする新型コロナウイルスによる肺炎で、国内の死者は28日時点で132人となり、感染者は5974人に増加したと発表した。日本国内では28日午後、中国・武漢市に滞在歴がない初の感染者が見つかった。国内で確認された患者は6人目となる。
28日の米国株式市場は反発して取引を終えた。S&P総合500種<.SPX>は約4カ月ぶりの大幅な下げから持ち直した。新型ウイルスの感染拡大による影響への懸念を背景に売られていたアップル
日経平均は米国株高や外為市場でドル/円が109.20円で推移したことを好感し、反発。アップルの反発を受け、日本の関連銘柄にとって追い風となったほか、決算発表を控えている企業の好業績を期待した先回り買いが入った。ただ、市場からは「新型コロナウイルスへの警戒感は強まっている。これ以上の買いが入るのは難しい。後場は膠着感が強まるのではないか」(国内証券)との声が出ていた。
TOPIXは0.18%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9314億3800万円だった。東証33業種別では海運業、鉱業、石油・石炭製品などが値上がり、建設業、金属製品、ガラス・土石製品などは値下がりした。
個別では、28日に2019年4─12月決算を発表した信越化学工業<4063.T>が一時3%超高となった。半導体デバイス市場の調整局面の中でも半導体シリコン分野の営業利益が前年同期比7.9%増の1121億円を確保したことなどが好感された。
東証1部の騰落数は、値上がりが932銘柄に対し、値下がりが1128銘柄、変わらずが95銘柄だった。