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日経平均は大幅反落、483円安 新型肺炎拡大で警戒感
1月27日、東京株式市場で日経平均は大幅反落した。写真は東京株式市場で昨年1月撮影(2020年 ロイター/KIM KYUNG-HOON)
[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反落した。新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大し、投資家心理を圧迫している。アジアの主な株式市場が春節(旧正月)で休場となり商いが薄いなか、日本株のヘッジ売りが目立った。
中国の武漢市で発生した新型肺炎は感染が拡大し、患者数は中国国内で2744人、死者は80人に達している。中国国務院(内閣に相当)は感染拡大の防止に向け、春節(旧正月)の連休を3日延長して2月2日までとすると発表。安倍晋三首相は新型コロナウイルスをあすの閣議で「指定感染症等」に指定するとした。
外為市場では朝方、イラク首都バグダッドの制限区域「グリーンゾーン」内に5発のロケット弾が打ち込まれ、少なくとも1発が米大使館の敷地内に着弾し、3人が負傷したとの報道を受け、円高が進んだ。
日経平均は新型肺炎への懸念が投資家心理を圧迫したことに加え、外為市場でドル安/円高が進行したことも嫌気し、大幅反落でスタート。一時500円超安となった。その後、下げ渋った場面もみられたものの、大引けにかけて再び下げ、483円67銭安で取引を終えた。
TOPIXも大幅反落。東証33業種では不動産以外の32業種が値下がり。空運、金属製品、非鉄金属、機械などが値下がり率上位に入った。
市場からは「現段階では、新型コロナウイルスがどこまで拡大し、どれくらいの影響が出るかわかっていない。人の移動が止まり、経済活動がまひするとなると、その影響は計り知れない。しばらくは神経質な展開が続くだろう」(岡三アセットマネジメント・シニアストラテジストの前野達志氏)との声が出ていた。
個別では、ファーストリテイリング<9983.T>が5.66%安となり、日経平均を約124円押し下げた。そのほか中国関連株も下落、資生堂<4911.T>が5.49%超安、東京エレクトロン<8035.T>は2.86%安、ファナック<6954.T>は2.13%安、TDK<6762.T>は2.89%安となった。中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大しており、中国経済に与える影響が警戒されている。
東証1部の騰落数は、値上がり166銘柄に対し、値下がりが1961銘柄、変わらずが32銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 23343.51 -483.67
寄り付き 23427.90
安値/高値 23,317.32─23,463.89
TOPIX<.TOPX>
終値 1702.57 -27.87
寄り付き 1702.98
安値/高値 1,697.17─1,708.95
東証出来高(万株) 118046
東証売買代金(億円) 21772.1