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来年の米金利変更想定せず、現行水準維持が適切=ダラス連銀総裁
12月17日、米ダラス地区連銀のカプラン総裁は米政策金利は来年、現行水準にとどまるとの見解を示した。さらに、インフレ高進を招くことなく、労働市場は従来予想よりも引き締まる可能性があると予想した。写真は10月11日、サンフランシスコで講演するカプラン総裁(2019年 ロイター/Ann Saphir)
[17日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のカプラン総裁は17日、米政策金利は来年、現行水準にとどまるとの見解を示した。さらに、インフレ高進を招くことなく、労働市場は従来予想よりも引き締まる可能性があると予想した。
カプラン総裁は「現状維持が政策の適切な軌道」とし、来年の金利変更は「想定していない」と語った。
米連邦準備理事会(FRB)が今年実施した利下げは経済に対するリスクの均衡に寄与したと述べ、堅調な雇用情勢が継続する限り、来年も個人消費が米経済を主導するというのが自身の基本見通しとした。
来年の米成長率見通しは約2%とし、インフレ圧力は引き続き穏やかになると予想した。
ブルームバーグTVとのインタビューでは、トランプ政権の関税政策は不確実性の継続を招くとし、米中が先週に「第1段階」の通商合意に到達したことは好ましいとしつつも、「貿易を巡る不透明性が解消されたわけではない」とけん制した。さらに「中国との貿易問題は今後何年にもわたり継続するだろう」と述べた。
企業債務の増大も見通しへのリスクと指摘した。
また、最近の短期市場での混乱を踏まえ、FRBが銀行に対するストレステスト(健全性審査)の要件を一部見直すことは理にかなっているとした。同時に、大手行に対しては資本要件やストレステストの基準を緩和すべきでないとの考えを示した。
総裁は来年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つ。