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大手外為取引プラットフォームの出来高減少、銀行が取引内部化=BIS
[ロンドン 8日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)の四半期報告によると、今年は外為市場のボラティリティー低下を受けて一部のグローバル行が行内システムでの取引に移行した結果、世界最大級の外為取引プラットフォームを介した銀行間の取引が3年前に比べて7%減少、1日当たり3680億ドルとなった。
こうした世界的プラットフォームには、リフィニティブ傘下のシステムや、トムソン・ロイターとEBSが一部所有するもの、CMEグループの1部門などが含まれる。
この傾向は、銀行が「インターナショナライゼーション」と呼ばれる取引の内部化を進めていることが原因。ある顧客の取引が別の顧客取引で相殺されるまで、リスクを自行の勘定で抱えることにより、大規模プラットフォームの利用を減らす手法だ。
BISによると、ディーラー同士を結ぶ電子取引プラットフォームは依然として重要な価格発見機能を担っているが、出来高は市場全体の一部にすぎなくなっている。
大規模プラットフォームの利用減少が顕著なのは、英国と米国の銀行だった。
外為市場のボラティリティが記録的な低水準に下がったことや、大手行が自動取引などで顧客注文を呼び込めるようになったことが、こうした流れを促した。
BISは「ディーラー間取引のシェア低下は、一握りの銀行がFXの取引高を支配することと表裏一体だ」とし、最大級の銀行へのシェア集中を加速させていると指摘した。