ニュース速報
ビジネス
豪中銀、11月に利下げも検討 悪影響考慮し据え置き決定=議事要旨
11月19日、オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は11月理事会の議事要旨を公表した。写真は豪中銀本店。2018年2月6日、シドニーで撮影(2019年 ロイター/Daniel Munoz)
[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は19日、11月理事会の議事要旨を公表した。これによると、11月理事会では、今年4度目となる利下げも検討したが、追加利下げが預金者や信頼感に悪影響を与えるリスクなどを考慮して政策金利の据え置きを決めたことが分かった。[nL3N27L17P]
議事要旨によると、理事会は賃金の伸びやインフレが低調であることを踏まえ、追加利下げが正当化される可能性があるとの見解で一致。だが、ここ数カ月でかなりの金融刺激策を実施したため、時間差でさまざまに現れるこれらの影響を見極めることが適切だとし、最終的には政策金利の据え置きを決定した。
一方で、必要な場合には政策を一段と緩和する可能性を残し、低金利を当面維持する必要性を強調した。
豪中銀は6月以降、利下げを3回実施。理事会は、この利下げが豪ドル安、特に住宅などの資産価格上昇、借り入れ返済の軽減を通じて経済活動を支援していることに触れ、豪経済が回復への「転換点」に到達するのを助けたと指摘した。
議事録によると、理事会は利下げが預金者や信頼感に悪影響を与える可能性についても議論した。
また、賃金上昇を見込む企業はほとんどないとした上で、賃金の伸びが若干でも上向けば歓迎すべき動きであり、インフレ率が目標レンジの2-3%内で推移するにはそれが必要との見解で一致した。
理事会は、世界の成長見通しへのリスクは依然として下向きとし、米中貿易摩擦を主な要因に挙げた。