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ECB、非伝統的政策に一段と慎重になる必要=オランダ中銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は14日、非伝統的な政策ツールの利用には一段と慎重になる必要があるとの見解を示した。ハーグで9月撮影(2019年 ロイター/Eva Plevier)
[フランクフルト 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は14日、非伝統的な政策ツールの利用には一段と慎重になる必要があるとの見解を示した。
ECBは通常の政策手段をおおむね使い果たしたことから、ここ数年はマイナス金利政策や資産買い入れ策などの非伝統的な政策を採用。ただ、こうした政策にどのような効果があるかについてはまだ完全に把握しきれていない。
クノット総裁は「多くの不確実性を伴う非伝統的な手段の行使には慎重になる一方で、通常の政策手段をより力強く利用する必要がある」と述べた。
ECBは、ユーロ圏各国政府が財政政策の役割を拡大させれば、ECBの現行の政策の効果は拡大すると主張。クノット総裁はこれについて「他の政策分野で慢心が広まるリスクがある場合、慎重な金融政策運営が適切となる」と述べた。
その上で、ECBは借り入れコストを引き下げた意味で責務を果たしたとし、金融情勢は経済活動や物価上昇に対する阻害要因となっていないとの見方を示した。
ECBは9月の理事会でマイナス金利の深掘りや資産買い入れの再開などを含む包括的な緩和策を決定。クノット総裁は資産買い入れ再開に反対した政策当局者の1人だった。