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米ウィーワーク、第3四半期は赤字拡大 拠点増設でコスト膨らむ
11月13日、共有オフィス「ウィーワーク」の運営会社、米ウィーカンパニーが発表した第3・四半期決算は、純損失が12億5000万ドルと、前年同期の4億9700万ドルから拡大した。サンフランシスコのウィワークのオフィス前で9月撮影(2019年 ロイター/Kate Munsch)
[ニューヨーク 13日 ロイター] - 共有オフィス「ウィーワーク」の運営会社、米ウィーカンパニーが13日発表した第3・四半期決算は、純損失が12億5000万ドルと、前年同期の4億9700万ドルから拡大した。共有オフィスの拠点を急速に増やしたが、コストを抑えられなかった。
同社の社債保有者向けのプレゼン資料によると、同期に開設した新拠点は97に上り、四半期ベースの過去最高を記録した。この結果、9月末時点の拠点数は625となった。
また、事業を展開する都市の数は16増え127都市となり、国の数は4カ国増え33カ国となった。
共有オフィスのデスク数は過去最高ペースの11万5000増え、71万9000に達した。
9月末時点の現金保有残高は20億ドルだった。このうち6億ドルはアジアの関連会社3社のもの。
プレゼン資料では、これに加えて、筆頭株主ソフトバンクグループ<9984.T>による34億ドルの融資枠と、10月に行使されたワラント(新株引受権)を通じてソフトバンクGが出資した15億ドルが報告された。
共有オフィスの会員収入やサービス収入からの粗利益は8億0800万ドルと、前年の4億5400万ドルから増えた。
ただ、コストが増収率を上回るペースで増え、赤字拡大を招いた。新経営陣はコスト削減策を計画している。それでもなお、交渉中のリース契約を踏まえると、急速な事業の拡大は第4・四半期と来年にかけて続く公算が大きい。
貸会議スペースのベンチャー、コンビーンのライアン・シモネッティ最高経営責任者(CEO)は「ウィーワークは事務所スペースを最高値で調達し、最安値で提供している」と指摘した。
ウィーは9月に新規株式公開(IPO)を計画していたが、収益性やビジネスモデル、企業統治を巡り投資家から疑念を持たれ、申請を取り下げた。