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ECB発行の公的デジタル通貨、来年にも協議進展の可能性
8日、欧州中央銀行(ECB)が発行する公的デジタル通貨について、向こう数カ月間で討議が進展する可能性があると欧州の高官が話した。写真はECB本部前のユーロのサインを携帯電話で撮影する男性。2012年7月撮影(2019年 ロイター/Alex Domanski)
[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が発行する公的デジタル通貨について、向こう数カ月間で討議が進展する可能性がある。欧州の高官が8日話した。ただ課題はあり、長期的な計画だと指摘した。
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フランスのルメール経済・財務相はブリュッセルで開いた記者会見で、公的デジタル通貨の実現には時間がかかると認めた上で「時間がかかるからといって、取り組まないわけではない。来年に結果を得ることを目指して取り組む」と述べた。
あるECB当局者はロイターに対して、ECBが既にデジタル通貨の技術面に取り組んでいると話した。近いうちに成果をEU各国に提示すると語った。各国は12月の財務相会合で、ECBの取り組みを歓迎する共同声明を出す見込みだ。
ECBは来週、ラガルド新総裁就任後、初めての理事会を開く。当局者によると、公的デジタル通貨の課題について協議する可能性がある。現段階では主に、公的デジタル通貨が実現可能であるか、望まれているものかどうかについて話し合うとした。
ルメール氏は欧州における預金保護制度の共通化についても言及。銀行による国債保有高削減の進捗に応じて預金保護制度を導入するとしたショルツ独財務相の提案を支持した。「ドイツであれイタリアであれフランスであれスペインであれ、銀行における自国の公的債務へのエクスポージャーが高いことは良くない」とした。預金保護制度を導入する前に銀行の国債保有高を減らすべきだと主張した。国債を大量保有するイタリアの銀行は反発するとみられる。同国のグアルティエリ経済・財務相は7日、ショルツ氏の提案を支持しないと表明している。