ニュース速報

ビジネス

米株主要3指数が下落、原油安や中国経済の鈍化懸念で

2018年11月10日(土)07時48分

 11月9日、米国株式市場は主要3指数が下落して取引を終えた。原油価格が下げを強めたほか、新たな指標で中国経済の鈍化が示されたことが背景。ニューヨーク証券取引所で撮影(2018年 ロイター/ANDREW KELLY)

[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国株式市場は主要3指数が下落して取引を終えた。原油価格が下げを強めたほか、新たな指標で中国経済の鈍化が示されたことが背景。

原油価格は、供給拡大と世界経済の鈍化の兆しを受けて1%近く下落した。

インデペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任者(CIO)、クリス・ザッカレリ氏は「原油が市場を揺らしている。原油価格がさらに下げれば、世界経済の成長が鈍化する新たなサインだ」と指摘した。

前日に2.2%下落したS&Pエネルギー株指数<.SPSY>は0.4%続落した。

ルーソルド・グループの首席投資ストラテジスト、ジム・ポールセン氏は、株価について「10月の安値を下回るだろう。経済成長は鈍化しているが、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを止めるほどの鈍化ではない」と述べた。

投資家はリスク取りに消極的になっているもようで、S&P情報技術株指数<.SPLRCT>は1.7%下落。アップルは1.9%安、半導体株<.SOX>も1.9%安となった。

セクター別では主要消費財株<.SPLRCS>が0.5%高で上昇率トップ。公益事業株<.SPLRCU>や不動産株<.SPLRCR>も小幅高だった。

中国国家統計局が発表した10月の生産者物価指数(PPI)上昇率は前年比3.3%で、9月の3.6%から鈍化した。鈍化は4カ月連続で、米国との貿易摩擦が経済を圧迫していることが浮き彫りになった。これを受け、世界の主要株式市場が下落した。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.22対1の比率で上回った。ナスダックでは2.95対1で値下がり銘柄数が多かった。

S&P総合500種構成銘柄では29銘柄が52週高値を更新し、8銘柄が安値を更新。ナスダック総合構成銘柄は46銘柄が新高値を付け、113銘柄が新安値を付けた。

米取引所の合算出来高は79億3000万株。直近20営業日の平均は83億9000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 25989.30 -201.92 -0.77 26149.11 26161.49 25882.91 <.DJI>

前営業日終値 26191.22

ナスダック総合 7406.90 -123.98 -1.65 7468.51 7474.34 7349.49 <.IXIC>

前営業日終値 7530.89

S&P総合500種 2781.01 -25.82 -0.92 2794.10 2794.10 2764.24 <.SPX>

前営業日終値 2806.83

ダウ輸送株20種 10517.21 -143.45 -1.35 <.DJT>

ダウ公共株15種 738.23 -5.50 -0.74 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1229.05 -23.18 -1.85 <.SOX>

VIX指数 17.36 +0.64 +3.83 <.VIX>

NYSE出来高 9.69億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 22150 - 120 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物12月限 円建て 22125 - 145 大阪比 <0#NIY:>

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中