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米ゼロックス、第3四半期利益が予想上回る 株価上昇

2018年10月24日(水)02時06分

 10月23日、米事務機器大手ゼロックスの第3・四半期決算は、売上高がアナリスト予想を下回ったものの、経費削減が奏功し利益は市場予想を上回った。ベラルーシのミンスクで2016年3月撮影(2018年 ロイター/Vasily Fedosenko)

[23日 ロイター] - 米事務機器大手ゼロックスの第3・四半期(7─9月)決算は、売上高がアナリスト予想を下回ったものの、経費削減が奏功し利益は市場予想を上回った。

午前の取引で株価は1.3%高の26.73ドル。年初来では約9%値下がりしている。

ゼロックスは今年1月に富士フイルムホールディングス<4901.T>に買収されることで合意した。しかし、大株主のダーウィン・ディーソン氏やカール・アイカーン氏が反発。4月にニューヨーク州の裁判所が大株主の買収差し止め要求を認める判断を示したが、上訴審では富士フイルムの主張を認める判決が下された。[nL3N1WX1MG]

ビセンティン最高経営責任者(CEO)は「当社は差し止め命令とは関連性のない理由で当該契約を停止しており、上訴審の判断が大きな意味を持つとは考えにくい」と述べた。

第3・四半期決算は、アイカーン氏らが推した新経営体制での事実上、最初の四半期決算となる。

オフィス用プリンターなど、中核事業の長引く不振で純利益はほぼ半減。売上高は5.8%減少し23億5000万ドルとアナリストの平均予想(24億2000万ドル)を下回った。

ただ、フリーキャッシュフロー(純現金収支)は増加。ゼロックスは2018年の自社株買い目標を5億ドルから7億ドルに引き上げ、通期のフリーキャッシュフローを9億─10億ドルと予想した。

ビセンティンCEOは「われわれは、業務の最適化、イノベーションの再活性化、投資家利益拡大に向けたキャッシュフロー重視といった優先課題において前進している」と述べた。

純利益(会社帰属)は8900万ドル、1株あたり0.34ドル。税負担の増加が打撃となり、前年同期(1億7900万ドル、0.68ドル)の約半分に減った。

特別項目除外後の1株利益は0.85ドルで、リフィニティブデータによるアナリストの平均予想(0.78ドル)を上回った。

ロイター
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