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前場の日経平均は大幅反落、下げ幅一時500円超 2カ月ぶり安値
10月23日、前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比494円77銭安の2万2120円05銭となり、大幅反落した。写真は東京証券取引所で11日撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)
[東京 23日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比494円77銭安の2万2120円05銭となり、大幅反落した。下げ幅は一時500円を超え、取引時間中としては8月21日以来、2カ月ぶりの安値を付けた。外部環境の不透明感が意識される中、米株価指数先物の下落で警戒感が強まった。前日に急伸した上海総合指数が反落したことも相場の重しとなった。TOPIXは2.07%安。ザラ場ベースでは3月26日以来、約7カ月ぶりの安値を付けた。
東証33業種全てが下落。東証1部銘柄の9割が値下がりする全面安商状となった。セクター別の下落率トップは金属製品。建設、ガラス・土石、海運がこれに続いた。TOPXが足元の水準で大引けとなれば、終値ベースで年初来安値更新となる。
サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の死亡を巡り、トランプ米大統領はサウジ当局の説明には満足していないと表明。一方、トルコのエルドアン大統領は捜査に関する情報を23日に発表する意向を示している。サウジを巡る緊張が投資家心理を悪化させたほか、イタリアの財政問題、中国市場の先行きなど懸念材料は多く、リスク回避の売りが優勢となった。
市場では「上海株の流れが変わるという期待感があったが、そうはなっていない。外部環境がはっきりしない状況が続けば、リスク回避の動きが続いてしまう」(内藤証券・投資調査部長の田部井美彦氏)との声が出ていた。
東証1部の前場の売買代金は1兆1005億円と、値幅のわりに商いは低調。全面安の中でバリュエーション面での割安感に着目した物色もみられ、トヨタ<7203.T>は逆行高となっている。
東証1部の騰落数は、値上がり111銘柄に対し、値下がりが1951銘柄、変わらずが46銘柄だった。