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イタリア債務水準は懸念材料─ノボトニー氏=オーストリア紙
10月20日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁(写真)はオーストリア紙クリアとのインタビューで、イタリアの債務水準は懸念材料で、ECBの量的緩和策終了後に伊国債を取り巻く状況が改善することはないとの見方を示した。リンツで7月撮影(2018年 ロイター/Lisi Niesner)
[ウィーン 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁はオーストリア紙クリアとのインタビューで、イタリアの債務水準は懸念材料で、ECBの量的緩和策終了後に伊国債を取り巻く状況が改善することはないとの見方を示した。
20日付の同紙によると、総裁は「イタリアはギリシャよりもはるかに良い状況にあるが、債務水準は懸念材料だ」と表明。
イタリアの昨年時点の公的債務は国内総生産(GDP)比で130%超と、ユーロ圏ではギリシャに次いで2番目に大きい。しかし、イタリア政府は経済成長率押し上げに向けて歳出を拡大する方針を示しており、予算を巡る懸念から独伊国債の利回りスプレッドが広がっている。
ノボトニー総裁によると、イタリア政府は2018、19年にそれぞれ、約3800億ユーロ(4380億ドル)を資本市場で調達する必要がある。「発行された国債は誰かが購入する必要があるが、高利回りでしかそれが可能ではなく、高利回りは財政赤字の拡大につながる」と指摘。
ECBの資産買い入れが年内に終了するため、イタリアの銀行が主に国債を購入する可能性が高いとした上で、「相互依存は問題だ」と述べた。