ニュース速報

ビジネス

ドル112円半ば、トルコリラは暴落前の水準回復

2018年10月18日(木)16時01分

 10月18日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の112円半ば。海外市場でドルが上昇した流れを受けて、112.74円まで上値を伸ばし、1週間ぶりの高値を付けたが、その後は戻り売りに押されて小幅に反落した。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

[東京 18日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の112円半ば。海外市場でドルが上昇した流れを受けて、112.74円まで上値を伸ばし、1週間ぶりの高値を付けたが、その後は戻り売りに押されて小幅に反落した。

ドルは早朝の取引で112.74円まで上昇した後、いったん反落したが、仲値公示にかけて再び112.73円まで反発した。米金利上昇に伴うドル買いに加え、米財務省が発表した為替報告書で、日本に関する記述が一見穏やかだったことも、円の下落圧力となった。

ただ、この日のアジア株式市場は海外の流れを引き継ぎ軒並み安。円が大きく売られることもなかった。

米財務省が17日に発表した為替報告書では、金融市場で注目されていた中国の「為替操作国」認定は見送られたが、同省は中国への警戒感をあらわにした。

また、今回の報告書は、米韓自由貿易協定、および米・メキシコ・カナダ貿易協定(USMCA)に付帯された為替条項が、不公正な為替慣行を回避したり為替関連情報の透明性向上に有益であると評価。同様のコンセプトが今後の米国との貿易協定に盛り込まれることが適切との見解を示し、為替条項の汎用性をアピールした。

報告書では円相場について「実質実効ベースでは相対的に安定しており、2013年前半以来の歴史的な安値圏でもみあっている」と指摘した。

新興国通貨では、トルコリラが前日急進した勢いを引き継ぎ、現在20円付近。2カ月ぶり高値圏を堅調に推移している。

ロイターデータによると、リラは海外市場で20円前半まで上昇。トランプ米大統領が関税発動を表明して暴落した8月10日の水準をようやく回復した。

きっかけはポンペオ米国務長官が、経済制裁に関して近く決定を下すと明らかにしたこと。トルコの裁判所は12日、テロ関連の罪で有罪判決を受け拘束されていた米国人牧師を釈放する決定を下しており、市場では両国の関係改善に期待が高まっている。「対米関係が改善すれば、資本の再流入が見込める」(外銀)という。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 112.47/49 1.1489/93 129.24/28

午前9時現在 112.61/63 1.1499/03 129.52/56

NY午後5時 112.64/66 1.1499/03 129.53/57

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中