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ECB総裁、世界中で中銀の独立性が脅かされていると警告
10月13日、欧州中央銀行のドラギ総裁(写真)は、債務免除や国債買い入れ、低金利などを通じて金融政策からの支援を要求する政府によって世界中の中央銀行の独立性が脅かされているとの見解を示した。ブリュッセルで2018年9月撮影(2018年 ロイター/Francois Lenoir)
[ヌサドゥア(インドネシア) 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は13日、債務免除や国債買い入れ、低金利などを通じて金融政策からの支援を要求する政府によって世界中の中央銀行の独立性が脅かされているとの見解を示した。
イタリアで連立を組む与党2党は5月の連立協議で、ECBに対してイタリアの債務2500億ユーロ(2960億ドル)の免除を要請する案を検討したが、最終的な合意書に同計画は盛り込まれなかった。
ドラギ氏はインドネシアのバリ島で開かれている国際通貨基金(IMF)年次総会の記者会見で「諸政府は金利変更や(債務)免除を要求している。他にも債券購入なども求めている」と指摘。ドラギ氏はイタリアには触れずにトルコに言及。「エルドアン大統領が約1カ月前に中銀に要求したことが好例だ。これが地政学面でのリスクの一つだというのが一般的な受け止めだ」と語った。
エルドアン大統領は中銀が前月に政策決定会合を開いた際、政策発表の直前に中銀を厳しく批判し、利上げに反対する姿勢をあらためて示していた。