ニュース速報

ビジネス

中国政府系メディア、株価急落受け政府支援策の必要性強調

2018年10月12日(金)13時19分

 10月12日、中国の政府系メディアは、前日の国内株価急落を受けて、株安は「根拠がない」などとする論説を掲載して投資家に平静を呼び掛けた。また、相場を支えるために一段と市場寄りの政策が必要だと訴えた。写真は証券会社の株式情報ボードの前に座る投資家。北京で11日撮影(2018年 ロイター/Thomas Peter)

[上海 12日 ロイター] - 中国の政府系メディアは12日、前日の国内株価急落を受けて、株安は「根拠がない」などとする論説を掲載して投資家に平静を呼び掛けた。また、相場を支えるために一段と市場寄りの政策が必要だと訴えた。

一方、複数の国内上場企業は11日遅くに、主要株主による保有率の引き上げや自社株買いを発表した。

証券時報は一面に掲載した論説で、米株価の調整は当然で、「世界的に嵐が起こりつつあると懸念し、中国A株への悲観論を持ち続けることは判断力に欠けており、完全に不必要」と断じた。

その上で、政府が株式市場に留意していることを投資家に知らしめるため、当局は「前向きな措置」を講じる必要があると訴えた。

上海総合指数<.SSEC>は11日の取引で一時6%下落し、約4年ぶりの安値を付けた。12日の序盤取引も続落している。

中国の政府系経済紙、証券日報は一面掲載の論説で政府に対し、相場安定のために株式市場に「流動性を注入」するよう求めた。「米株(安)の負の影響を最小限にするための措置が必要」とした。

中国共産党の機関紙、人民日報系の環球時報は論説で、中国の株式市場は「中国経済全体への影響が限定的で、中国経済は今回の一連の影響に耐えてきた」とした。

中国証券投資基金業協会(AMAC)は11日遅くに声明を出し、「市場が最悪の状態にある時が投資する絶好の機会」と論じた。

上場企業のなかでは、中国船舶重工<601989.SS>や佳都新太科技(PCI―サンテック・テクノロジー)<600728.SS>などが11日遅くに主要株主による保有率引き上げ計画を発表。これとは別に6社以上が自社株買い計画を発表している。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は大幅反落、1000円超安で今年最大の下げ

ワールド

中国、ロシアに軍民両用製品供給の兆候=欧州委高官

ワールド

名門ケネディ家の多数がバイデン氏支持表明、無所属候

ワールド

IAEA、イラン核施設に被害ないと確認 引き続き状
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 7

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 8

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中