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全容解明と再発防止の徹底が経営責任=スズキ社長

2018年09月26日(水)20時00分

 9月26日、スズキの鈴木俊宏社長は26日夕、新たに判明した不正に関して都内で会見した。2017年10月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 26日 ロイター] - スズキ<7269.T>の鈴木俊宏社長は26日夕、新たに判明した不正に関して都内で会見した。8月の国土交通省への報告書提出時点で把握できなかった事実が複数見つかり、自社の調査が「極めて不十分だった」と陳謝した。経営責任については「全容解明に取り組み、問題が二度と発生しないよう、むしろ(現場を)直していくことだ」との考えを示した。

今回の不正が起きた背景について、同社は人員数に対して検査の業務量が多く、「再測定を行う余裕がなかった」「再測定すると車両の納期が遅れ、営業に迷惑をかけると考えた」などの現場検査員の証言があったと説明した。

鈴木社長は、今回の不正は「現時点では組織的(に起きた)とは考えていない」と強調。その上で、現場の疲弊の声が上がってこなかったことが「非常に残念。通常業務の中でわれわれの耳に届く仕組みを作ることが私の役目と思っている」と語った。

生産・販売・ブランドへの影響については「現時点では分からない。ユーザーの皆様にはしっかりとした説明をしていく」と述べるにとどめた。

スズキは8月、新車出荷前に排ガスや燃費性能を調べる抜き取り検査の工程で検査の条件を逸脱し、本来は無効とすべき測定を有効としていたと公表したが、その後の国交省の立ち入り検査で2737台の測定データで何らかの書き換えがされていることが判明した。これまで6401台としていた不適切検査の台数は482台増え、6883台となる。

(白木真紀)

ロイター
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