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ユーロ圏の成長リスク、過度に懸念せず=プラートECB専務理事
9月26日、欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は、ユーロ圏の成長に対するリスクは増大しているが、実際の統計にはまだ影響していないとして、極端な減速に対する懸念を否定した。写真はフランクフルトで3月撮影(2018年 ロイター/Ralph Orlowski)
[フランクフルト 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は、ユーロ圏の成長に対するリスクは増大しているが、実際の統計にはまだ影響していないとして、極端な減速に対する懸念を否定した。
一方、インフレ率の伸び悩みでECBは金融政策の正常化を急がず、金利は今後数年抑制されるとの見方を示した。
ECBは12月で緩和策の債券買い入れを終了する。
プラート氏はロイターテレビのインタビューで「リスクは確かに増大している。ただこれまでのところ、実際のデータに影響は表れておらず、過度に懸念してはいない」と述べた。
前回のECB理事会以降、米国は追加対中関税を発動、合意なき英国の欧州連合(EU)離脱リスクは増大し、イタリアの財政赤字問題も表面した。
こうしたリスクを踏まえ、プラート氏は一部の政治家から出ている利上げペース加速を求める声を否定。緩やかなインフレ率の上昇ですらECBの支援継続を想定しているとし、「インフレ率は2%に向かうというわれわれの基本シナリオは、総じて非常に緩和的な金融状況を前提としている」と指摘した。
利上げ開始時期については、来年10月前後でその後のペースも非常に遅いとの市場の見方に違和感はないと述べた。