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米鉱工業生産、8月は0.4%上昇 自動車が製造業生産下支え
[ワシントン 14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が14日発表した8月の鉱工業生産指数は0.4%上昇した。自動車生産が増えたことが、製造業を下支えした。市場予想は0.3%上昇だった。
7月の数字は当初発表0.3%上昇から0.4%上昇へ上方改定された。
鉱工業生産指数のうち、製造業は0.2%上昇した。自動車・同部品が4.0%上昇したことが押し上げ要因だった。自動車メーカーの生産ペースは8月に年率で1154万台と、4月以来の高水準だった。一方、自動車を除く製造業指数は前月から横ばいだった。コンピュータや電子機器のほか、電気装置・家電製品の指数が低下した。
統計を受け、米経済が米中貿易摩擦の高まりを乗り切っているかどうかについて懐疑的な見方が浮上するかもしれない。トランプ米政権は7月に幅広い中国製品に追加関税を課し、中国も報復措置に出た。
他の統計はより明るい内容で、米供給管理協会(ISM)が4日に発表した8月の製造業景気指数は、国内外の底堅い需要を背景に14年超ぶりの高水準となった。
米経済の約12%を占める製造業は、国内外の経済が堅調なことが下支え要因となっている。ただ多くのエコノミストは、貿易摩擦の高まりが設備投資を抑制する危険性があると指摘する。
鉱工業生産指数のうち、鉱業生産は0.7%上昇した。電力・ガスの生産は1.2%上昇。
鉱工業生産全体が上昇したことを受け、企業がどれだけ十分に設備を稼動しているかを示す設備稼働率は78.1%と、7月の77.9%から上昇した。FRBは、経済に内在する需給の緩みを見るために設備稼働率に注目している。