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ECB理事会の決定、非常に緩やかな正常化示唆=ベルギー中銀総裁
9月14日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのスメッツ・ベルギー中銀総裁(写真)は、理事会から一夜明けた14日、ECBが景気支援的な施策を徐々に縮小する一方で、過去最低の政策金利に関するスタンスを再確認したことは、金融政策の正常化をゆっくりと緩やかに行うことを示唆すると指摘した。2016年11月撮影(2018年 ロイター/Francois Lenoir)
[ブリュッセル 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのスメッツ・ベルギー中銀総裁は、理事会から一夜明けた14日、ECBが景気支援的な施策を徐々に縮小する一方で、過去最低の政策金利に関するスタンスを再確認したことは、金融政策の正常化をゆっくりと緩やかに行うことを示唆すると指摘した。
また、長期にわたる超低金利がもたらす可能性がある金融安定性へのリスクを、ECBは無視すべきではないとの見解も示した。
スメッツ総裁は会見で「われわれは、再投資や政策金利に関するフォワードガイダンスをあらためて示し、非常に緩やかな政策正常化を想定していることを示唆した」と述べ、「それは、資金調達環境が非常に好ましい状態を保ち、経済、ひいてはリフレプロセスを支援することになる」と語った。
ECBは13日の理事会で、毎月の債券買い入れ額を10月から150億ユーロに半減させることを決定した。
スメッツ総裁は低金利と非伝統的な金融政策が続いているものの、金融の安定が金融政策から完全に独立していると考えるのは認識不足であり、そこに中銀の果たす役割があると指摘。「セントラル・バンキングの将来は(金融政策とマクロプルーデンス政策の)相互作用の可能性についてより深く学ぶことにもあると私は考える」と述べた。
とはいえ同総裁は、主要な焦点はECBのインフレ目標であるべきで、プルーデンス政策は金融不安に対する防御の最前線であるべきだと主張。長期にわたり金利が低水準にとどまることが見込まれる中、「中銀のバランスシートとフォワードガイダンスの積極的な利用はわれわれのツールキットの中でより標準的な手段となる可能性が非常に高い」と述べた。
*内容を追加しました。