ニュース速報
ビジネス
ドル110円半ば、米大統領発言受け2週間ぶり安値
9月7日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の110円半ば。日本時間の早朝(米国市場終盤)にトランプ米大統領の対日貿易不均衡を巡る発言が伝わり、ドルは一時2週間ぶり安値をつけた。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)
[東京 7日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の110円半ば。日本時間の早朝(米国市場終盤)にトランプ米大統領の対日貿易不均衡を巡る発言が伝わり、ドルは一時2週間ぶり安値をつけた。
トランプ米大統領は米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのコラムニストとの電話の中で、自身と日本の指導者との良好な関係に言及する一方、「『もちろんそれは彼らがいくら支払わなければならないのかを伝えればすぐに終わるだろう』と付け加えた」という。
これを受けて、ドルは一時110.38円と8月22日以来2週間ぶり安値まで下落。「通商問題で日本にはこれまで具体的な言及はなかった。目先は円高圧力が強まりやすい」(信託銀)との声が出ており、欧州から米国時間にかけて円高圧力が警戒されている。
きょうは8月の米雇用統計が発表される。「米雇用市場は堅調との見方が主流だが、8月ADP民間雇用者数が予想を下回ったこともあり、予想外に悪ければドルが110円割れするリスクもある」(外為アナリスト)という。
米国の対中追加関税の意見募集期間は米国時間6日夜に終了したが、中国からの2000億ドルの輸入品に対して追加関税措置を発動したとの報道はない。
一方、7月の米国の対中貿易収支は368億ドルと過去最高となり、トランプ政権の保護主義的な政策が今のところ成果をあげていないことを示唆する結果となった。
午後3時過ぎのスポット市場の人民元
香港市場では翌日物の人民元HIBOR(香港銀行間取引金利)
中国国営銀行大手がフォワード市場で、ドルを人民元にスワップするドル投/人民元転取引を実施し、流動性がタイトになったことがHIBOR上昇の主因とみられる。
中国国営銀行はしばしば中国人民銀行(中央銀行)の意向を反映して行動するとされ、人民元安を抑制したい人民銀行が、国営銀行を介して、人民元の借入れコストを吊り上げた可能性が指摘されている。
ドル/円
午後3時現在 110.58/60 1.1622/26 128.53/57
午前9時現在 110.48/50 1.1618/20 128.37/41
NY午後5時 110.74/77 1.1621/23 128.72/76
(為替マーケットチーム)