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ドル111円付近、円が堅調

2018年09月03日(月)15時50分

 9月3日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅安の110円後半。アジア株が軒並み安となる中、円が堅調に推移した。ただきょうは米国とカナダが休場のため、積極的な取引は限られたという。写真はブエノスアイレスで8月撮影(2018年 ロイター/Marcos Brindicci)

[東京 3日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅安の110円後半。アジア株が軒並み安となる中、円が堅調に推移した。ただきょうは米国とカナダが休場のため、積極的な取引は限られたという。

週明けのドルは午前の111円前半から、110.85円まで小幅に下落した。

英ポンド/円も144円前半から143円前半へ軟化。メイ首相が2日、サンデー・テレグラフ紙への寄稿文で、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)計画について、国益に反して妥協することはないと表明し、秩序立った離脱への不透明感が増した。

カナダドル/円も84円後半と1週間ぶり安値圏で上値の重い動き。トランプ米大統領は1日、ツイッターに「新しい北米自由貿易協定(NAFTA)にカナダをとどめる政治的必要性はない」と投稿した。

<豪ドル続落、住宅ローン金利引き上げで思惑>

前週後半からじり安基調が続く豪ドル/円も軟調。一時79円半ばと8月安値を下抜け、16年11月以来1年10カ月ぶり安値を更新した。

この日の直接の手掛かりは7月小売売上高。前月比横ばいと予想の0.3%増を下回ったことだが、最近の下落の背景には「新興国通貨安や米中貿易戦争への懸念など、市場マインドの冷え込みも影響している」(トレーダー)という。

同時に前週から話題となっているのが、ウエストパック銀行が29日に発表した住宅ローン金利の引き上げ。調達コストの上昇などを受け、国内第2位の同行は住宅ローンの変動金利を14ベーシスポイント(bp)引き上げると決めた。市場では他行も追随する公算が高いとの見方が大勢で、そうなれば中銀は緩和的な金融政策を今しばらく継続することになるとの思惑が広がっている。

アナリストの間でも、次の政策変更は20年までないとの見方が増えている。ロイターの聞き取り調査によると、20年までの見通しを示した34人中、据え置き期間が20年にずれ込むと回答したのは11人で、8月3日調査時の8人を上回った。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 110.90/92 1.1611/15 128.78/82

午前9時現在 111.13/15 1.1596/00 128.89/93

NY午後5時 111.02/06 1.1599/03 128.90/94

(為替マーケットチーム)

ロイター
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