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豪中銀、当面は金利据え置きへ=ロウ総裁
8月17日、オーストラリア準備銀行(RBA、豪中央銀行)のロウ総裁は、インフレが低水準にあり、労働市場には引き続き余剰がみられる中で、過去最低の水準にある現行の政策金利を当面据え置く方針を示した。写真はシドニーの同行本店。2015年11月撮影(2018年 ロイター/Jason Reed)
[シドニー 17日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、豪中央銀行)のロウ総裁は17日、インフレが低水準にあり、労働市場には引き続き余剰がみられる中で、過去最低の水準にある現行の政策金利を当面据え置く方針を示した。
ロウ総裁は議会経済委員会で証言し、「現状を当面維持することになりそうだというのが理事会の見解だ」と述べた。
豪中銀は2016年8月に政策金利を1.50%に引き下げたのを最後に金利を据え置いている。
総裁は「完全雇用となり、インフレ率が持続的に目標レンジに十分収まるまでしばらくかかりそうだ」と指摘。「これらのベンチマークの見通しがより明確になるまで、現行の金融政策スタンスを維持する用意がある」と付け加えた。
金融市場は20年までは政策金利の引き上げを完全に織り込んではいない。<0#YIB:>
16日に発表された豪雇用統計によると、失業率は約6年ぶりの低水準となる5.3%まで予想外に低下。豪中銀はこれまで、従来型の推計による完全雇用は5%前後だとしている。完全雇用に達すれば、賃金上昇圧力が強まり始めると見込まれている。
しかし、賃金の伸びを押し上げるには失業率が5%を下回ることが必要との見方もある。
ロウ総裁は、豪中銀が向こう数年にかけて失業率とインフレ率双方の「一段の緩やかな(gradual)前進」を見込んでいると説明。総裁は冒頭発言で「gradual」という言葉を6回用いた。
その上で「引き続き前進すれば、金利の次の動きは上向きになると予想できるだろう」と指摘。「経済が足元の道のりを歩み続けるというのが中心的なシナリオとなる中、金利の次の動きが低下ではなく、上昇である可能性がより強まっている」と述べた。
豪中銀が最後に利上げを実施したのは2010年終盤。
*内容を追加しました。