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貿易収支2312億円の赤字、原油高や自動車の対米輸出減響く
8月16日、財務省が公表した7月の貿易統計によると、貿易収支は2312億円の赤字となり、2カ月連続の赤字となった。都内の港で2015年7月撮影(2018年 ロイター/Thomas Peter)
[東京 16日 ロイター] - 財務省が16日公表した7月の貿易統計によると、貿易収支は2312億円の赤字となり、2カ月連続の赤字となった(ロイター集計民間予測中央値は500億円の赤字)。輸出入ともに前年比では拡大したものの、原油高により輸入の伸びが大きかった。対米輸出が自動車の減少などで2カ月連続で減少したのも響いた。
7月の輸出は前年比3.9%増の6兆7474億円と20カ月連続で増えた。輸入も同14.6%増の6兆9786億円と4カ月連続で増加した。
輸出は韓国向け重油やタイ向け鉄鋼などが増加した一方、米国向け自動車などは減少した。
輸入は アラブ首長国連邦からの原油やアイルランドからの医薬品が増加。原油価格が円建てで前年比56.2%上昇したのも響いた。
<対米輸出2カ月連続マイナス>
地域別では、米国向け輸出が前年比5.1%減と2カ月連続で減少した。自動車が2000━3000ccの車種を中心に同12.1%減となり、2カ月連続でマイナスになったのが主な要因。「前年が好調だった反動」(財務省)と説明している。
対中国では輸出が前年比11.9%増、輸入が同6.7%増。液晶製造装置やハイブリッド車などの輸出が好調で、携帯電話や衣類などの輸入も増えた。
対欧州連合(EU)では、英国向けの医薬品やコークスの輸出が増えた一方、スペイン向け自動車などは減少した。輸入はアイルランドからの医薬品やドイツからの自動車が増えた。
中国以外の対アジアでは韓国からのナフサ輸入が増加、マレーシアからの液化天然ガス(LNG)が減少した。
*内容を追加しました。
(竹本能文)