ニュース速報

ビジネス

ドルが1年1カ月ぶり高値、トルコ巡る不安で=NY市場

2018年08月15日(水)07時17分

A U.S. dollar banknote is seen on top of Turkish lira banknotes in this picture illustration in Istanbul, Turkey August 14, 2018. REUTERS/Murad Sezer/Illustration - RC18CD2487A0

[ニューヨーク 14日 ロイター] - ニューヨーク外為市場は、ドルが主要通貨バスケットに対し1年1カ月ぶり高値を付けた。トルコリラ急落に伴う影響懸念から、安全資産とされるドル保有を増やす動きがみられた。トルコリラは過去最安値から持ち直したが、トルコに対する欧州金融機関のエクスポージャー懸念が広がってユーロが売られ、ドルとスイスフランに対し1年1カ月ぶりの安値に沈んだ。

主要6通貨バスケットに対するドル指数<.DXY>は一時、96.794と昨年6月以来の高値を記録した。直近では0.4%高の96.762。

前日に過去最安値に沈んだトルコリラが持ち直し、1827GMT(日本時間15日午前3時27分)時点で6.8%高の1ドル=6.4300リラ。

トルコのアルバイラク財務相が自国通貨相場は上向くとの見方を示したことも、トルコリラの追い風となった。

シリコンバレーバンク(カリフォルニア州)のシニア為替トレーダーは、混乱が完全に収束したとは考えられないと指摘、「最近の下げを受けたほんのつかの間の休息にすぎない」と語る。

ユーロは対ドルで一時、1.1330ドルと昨年7月以来の安値を記録後、約0.7%安の1.13335ドルにやや戻した。

EBSデータによると、ユーロは対スイスフランで1.12660スイスフランと1年1カ月ぶり安値を付けた。対円では前日に記録した約10週ぶり安値を上回って推移、直近では0.2%安の126.08円。

トルコリラが反発し、他の新興国通貨も押し上げられた。南アフリカランドが1%近く上昇、インドルピーはこの日つけた過去最安値を上回って推移した。

ウェルズ・ファーゴ証券の通貨ストラテジストは「波及不安の最悪期を脱した公算が大きく、トルコを巡る不安が主要通貨や世界金融市場にさらに影響を及ぼすとはみていない」と話した。

ドル/円 NY終値 111.14/111.17

始値 110.94

高値 111.31

安値 110.76

ユーロ/ドル NY終値 1.1342/1.1346

始値 1.1406

高値 1.1408

安値 1.1331

(表はロイターデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪CPI、第1四半期は前期比+1.0% 予想上回る

ビジネス

米ロッキード、1─3月業績が予想超え 地政学リスク

ワールド

原油先物は上昇、米原油在庫が予想外に減少

ワールド

ノルウェー、UNRWA支援再開呼びかけ 奇襲関与証
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 8

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中