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ドル110円前半、1カ月半ぶり安値 円全面高

2018年08月13日(月)15時46分

 8月13日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から円高の110円前半。週明け取引でもトルコリラが再び最安値を更新したことを受け、リスク回避的に円が全面高となった。写真は日本円紙幣と米ドル紙幣。昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

[東京 13日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から円高の110円前半。週明け取引でもトルコリラが再び最安値を更新したことを受け、リスク回避的に円が全面高となった。

週末の間にトルコ政府が抜本的な対策を打ち出さなかったとして、リラはアジア市場序盤から再び売りが先行。個人投資家の損失確定に伴うリラ売りも発生したもようで、リラ/円は前週末終盤の17円前半から、薄商いの中を一気に15円前半まで急落。最安値を更新した。

トルコ発のリスク拡大を警戒する形でアジア株が全面安となったことを受け、円にはリスク回避の買いが集中。ドル/円は一時110.11円と6月28日以来1カ月半ぶり安値を更新し、ユーロも125円前半と10日日中高値から3円近く下落、5月30日以来2カ月半ぶり安値を付けた。

さらに英ポンド/円は140円前半と1年ぶり、豪ドル/円は79円後半と1年9カ月ぶり、NZドル/円は72円前半と2年ぶり安値を更新した。

東京市場で最も売られたのは南アフリカランド。午前の取引で7円後半から前半へ突然急落し、一時8%超の下げとなった。

市場では「トルコリラを買い持ちにしている個人投資家の多くは、金利差収入狙いで南アランドも同様に買い込んでいる。リラを損切りさせられたことで、ランドにも手じまい売りが出ているようだ」(証拠金関係者)という。

市場では、トルコリラの急落で緊迫感が急速に高まっている。「外貨建て対外債務残高が膨張し、債務超過に陥るトルコ企業(金融機関を含む)が続出すれば、そうした企業に資金を貸し付けている国際金融機関の業績悪化懸念が広がり、トルコの通貨危機がグローバルな金融不安を引き起こす可能性も否定できない」(SMBC日興証券の新興国担当シニアエコノミスト、平山広太氏)。

*見出しを修正して再送します。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 110.23/25 1.1385/89 125.52/56

午前9時現在 110.62/64 1.1393/97 126.04/08

NY午後5時 110.92/96 1.1410/12 126.54/58

(為替マーケットチーム)

ロイター
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