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ユーロ1カ月ぶり大幅安、ECBが政策の道筋維持=NY市場

2018年07月27日(金)06時48分

 7月26日、ニューヨーク外為市場では、ユーロが1カ月ぶりの大幅な下げを記録。3月撮影(2018年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[ニューヨーク 26日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ユーロが1カ月ぶりの大幅な下げを記録。欧州中央銀行(ECB)がこの日開催した理事会で、債券買い入れプログラムを年内に終了する方針を再表明し、金利が「2019年夏」まで現行の過去最低水準にとどまるとの見通しを維持したことを受けた動き。

ポンドも売られた。欧州連合(EU)離脱後の関税同盟を巡る英国の提案の主要項目をEUが拒否したことが注目された。

ドラギECB総裁は理事会後の記者会見で、ユーロ圏域内のインフレ率がECBの目標である2%に向かい上昇することに自信を示しつつも、関税や貿易障壁が成長を阻害する恐れがあるとの認識を示した。

マニュライフ・アセット・マネジメントのシニア投資アナリスト、チャック・トメス氏は「ドラギ総裁がハト派的なアプローチを取っていることは明らか」とし、「現在の状況を注視しており、貿易問題を懸念している」と述べた。

貿易問題を巡っては、トランプ米大統領が前日、EUのユンケル欧州委員長と会談し、自動車を除く工業製品に対する貿易障壁の撤廃に向けて取り組むことで合意。交渉を進める間は自動車関税の発動を控えることも示唆した。ただ、貿易を巡る懸念はなお根強いとアナリストは指摘する。

終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.7%安の1.16420ドル。ユーロ/円も0.5%安の129.48円。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.4%高の94.765。一時2週間ぶり安値を付ける場面もあった。

朝方発表された6月の米耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比0.6%増と、市場予想の0.4%増を上回った。

ポンド/ドルは0.65%安の1.3109ドル。

オフショア人民元も0.8%安の1ドル=6.8082元。24日に付けた13カ月ぶり安値の6.8200元に迫った。

ドル/円 NY終値 111.22/111.23

始値 110.82

高値 111.24

安値 110.81

ユーロ/ドル NY終値 1.1641/1.1644

始値 1.1709

高値 1.1730

安値 1.1640

(表はロイターデータに基づいています)

ロイター
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