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第2四半期の韓国GDP速報値は前期比0.7%増に鈍化、設備投資減
7月26日、韓国銀行(中央銀行)が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値は季節調整済みで前期比0.7%増と、前の期の1%増から鈍化した。写真は同行本店前を歩く人たち。2016年7月撮影(2018年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 26日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)が26日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値は季節調整済みで前期比0.7%増と、前の期の1%増から鈍化した。設備投資と輸出の伸びが低下した。
ロイターがまとめたエコノミスト12人の予想とは一致した。
前年比では2.9%増と、市場予想の3.0%をやや下回る伸びとなった。
設備投資は前期比6.6%減と、前の期の3.4%増からマイナスに転じた。7.1%減少していた2016年第1・四半期以来の大幅減。当時はメモリーチップやディスプレーパネルの生産施設に対する大規模投資が徐々に縮小していた。
中銀は「メモリーチップやディスプレーパネルの製造装置への投資が減りつつある。平昌冬季五輪が終了し、非政府団体による活動が減少し、個人消費も打撃を受けた」との見方を示した。
建設投資は1.3%減。
個人消費は0.3%増となり、6四半期ぶりの低い伸びだった。
同国GDPの約43%を占める輸出は0.8%増と、前の期の4.4%増から減速した。
リーディング・インベストメント&セキュリティーズのエコノミストであるPark Sang-hyun氏は「米中間の摩擦が韓国の輸出に影響するかもしれないことは問題だ」と指摘。影響が出れば、中銀が米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)による金融引き締めに追随して利上げする余地を狭めることになると述べた。
「8月の利上げは、政府が打ち出した景気支援策に歩調が合わない印象を与えることになるため、可能性が低い。第4・四半期の利上げを見込む」と語った。
労働市場の活性化に向け、韓国政府は今月、既存の予算内で財政支出を4兆ウォン拡大する計画を明らかにした。
中銀の経済統計部門の幹部は、「潜在成長率が2.7─2.8%という前提では、第1・四半期の成長率はこれを上回り、第2・四半期は一致した」と分析。「われわれは依然として、今年の成長率が(目標の)2.9%に達することが可能と見込んでいる」と述べた。
*カテゴリーを一部変更しました。