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NY市場サマリー(24日)

2018年07月25日(水)07時37分

[24日 ロイター] - <為替> 予想を下回るユーロ圏指標を受け、ユーロ/ドルが一時の上げから値を削る展開となった。

7月のユーロ圏総合PMI速報値は54.3と、前月の54.9から低下し、市場予想の54.8を下回った。米国との貿易戦争や世界景気減速を巡る懸念が影を落とした。ただ依然として景況判断の分かれ目となる50を超えている。

コモンウエルスFX(ワシントン)の首席市場アナリスト、オマー・エジナー氏は「ユーロ圏PMIは欧州中央銀行(ECB)の将来的な利上げ時期を早めるものではないものの、かといって遅らせるものでもない」と述べた。

市場では、米連邦準備理事会(FRB)が年内あと2回の利上げを行う一方、ECBは来年後半まで利上げを見送るとの見方が多くなっている。

ユーロ/ドルは0.06%安の1.1684ドル。一時1.1717ドルまで値上がりする場面も見られた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は下落。ドル/円は0.14%安の111.18円。

<債券> 2年債入札が好調だったことで短期債利回りが上昇し、利回り曲線が平坦化した。

財務省が実施した350億ドルの2年債入札は、最高落札利回りが2.657%と、2008年7月以来の高水準となった。今回の入札はトランプ米大統領が前週19日にCNBCのインタビューで、FRBの利上げに「満足には感じていない」とし、強いドルは「米国を不利な立場に置く」との見解を表明してから初めての国債入札となった。

CMEグループのフェドウオッチによると、FRBが年内あと2回の利上げを実施し、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を2.25─2.50%に引き上げる確率が約65%であることが市場で織り込まれている。

入札を受け、2年債と10年債の利回り格差は31ベーシスポイント(bp)に縮小した。

<株式> S&P総合500種<.SPX>が2月1日以来の高値水準で取引を終えた。グーグルの持ち株会社アルファベットの好決算を受け、決算シーズンへの期待が広がった。

アルファベットは前日発表した第2・四半期決算が予想を上回ったことを受けて日中最高値の1275ドルを付け、3.9%高で取引を終えた。

今週決算を発表するフェイスブックやアマゾン・ドット・コムも買われ、それぞれ1.8%高、1.5%高となった。

ナスダック総合<.IXIC>は取引時間中に最高値を付けたが、結局0.01%安で引けた。ナスダックは年初来の上昇率が13.6%と、S&P(5.5%)の2倍以上となっており、一部の市場関係者は、貿易戦争を巡る根強い懸念で利益確定売りが出た可能性があると指摘した。

トランプ政権が貿易戦争の影響軽減に向けて農家支援策を発表するとのニュースを手掛かりに農業関連株が上昇し、農業機械ディアは3.2%高、キャタピラーは1.2%高、AGCOは0.6%高となった。

<金先物> 新たな取引材料待ちで動意に乏しく、中心限月8月物の清算値は前日比0.10ドル安の1オンス=1225.50ドルとほぼ横ばいとなった。

<米原油先物> 需給引き締まり観測などを背景に買われ、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値は前日比0.63ドル(0.93%)高の1バレル=68.52ドルだ った。10月物は0.44ドル高の67.19ドルとなった。

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